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ヨシトミってなんぞや?と思い、調べてみると、吉富製薬(田辺三菱製薬のグループ会社)が作ったものらしい。
統合失調症の原因は不明とされているが、いくつかの仮説がある。そのうちの一つがドパミン仮説だ。これは中枢におけるドパミン作動神経が亢進しているというもの。
コントミン(クロルプロマジン塩酸塩)は、様々な受容体に作用するが、統合失調症における作用機序としては、ドパミンD2受容体遮断作用が大きいと考えられている。ドパミンD2受容体を遮断することで、亢進しているドパミン作動神経を落ち着けるメカニズムだ。
ドパミンD2を遮断するため、副作用含めて、統合失調症以外にも多くの作用をもたらす。
またドパミンD2受容体以外にも多くの受容体を遮断する。
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先生から電話がかかってきた。
先生「他院の精神科にかかっていた患者が当院に入院してさ、色々薬飲んでいるみたいなんだけど、これってうちにあるの?」
たしか、サイレース、エビリファイ、コントミン、タスモリン、コニール(精神系ではないが)などが処方されていた。当院は精神科はないため、置いてあるものが限られている。
私「一部出せますが、残りは借用になるかと思います・・・」
この手の話は、通院中の薬くらい持ってきてほしいと、いつも思う。手間ひまだけでなく、医療費もこういうので上がってるんだから。
それはさておき、カルテを見るとこの患者は食欲不振と熱発などがあり入院してきていた。痙攣などもあり、セルシンを注射されたりと、そういう経過をたどっていた。
検査値を見てみると、CPKが500代、WBCは12000くらい、クレアチニンなどの腎機能などは正常だった。痙攣や、39℃近い熱が出ており、ふと悪性症候群ではないかと頭をよぎった。
コントミン(クロルプロマジン塩酸塩)の他にも、添付文書上では起こしうる薬があったので、どれが原因薬かはわからない。いずれにしても、入院前の患者のコンプライアンス状況が、不明だっただけにあやしい。
そんな私の予想を予測するかのごとく、先生も悪性症候群の可能性について、カルテで言及していた。しかし先生の判断ではCPKの上昇はセルシンによるものとしていて、悪性症候群は否定されていた。
結局先生の判断では、何かしらの感染があると考え、抗生剤で経過観察し、症状は軽快。気になっていた検査値も落ち着き、2週間程度で退院となった。悪性症候群含めて精神系の薬は難しいな〜。