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「シベ」までは一緒であるため、シベンゾリンは引っ張ってきやすいかもしれない。
シベノール(シベンゾリン)の作用機序を確認するにあたって、まず刺激伝導系から確認する。
心臓には刺激伝導系という電気のようなものが走っていて、その電気がうまく伝わることで拍動する。その伝わり方は、洞房結節→房室結節→ヒス束→左脚右脚→プルキンエ線維という順番に伝わる。

これらの電気信号を調整しているのが、ナトリウムイオンや、カリウムイオン、カルシウムイオンである。これらが細胞内を行き来することで、細胞がマイナスになったりプラスになったりと電気のようなものが発生するというのをイメージできれば問題ない。

抗不整脈薬(頻脈性不整脈)の分類にはVaughan Williams(ボーンウィリアムズ)分類やSicilian Gambit(シシリアンガンビット)分類などがある。ここではVaughan Williams(ボーンウィリアムズ)分類を見てみる。
分類と言っても、作用機序によって主に6つに分けられる。別にクラスが上だからと言って最強というわけではない。
主にイオンが行き来するチャネル(トンネル)をふさぐことで、それぞれのイオンが行き来できなくなる。イオンが行き来できないと、電気が発生するのが遅れるため、刺激伝導系の伝わり方が遅くなる。よって頻脈が改善するというイメージである。シベノール(シベンゾリン)はクラスTaに分類される。
先ほどの特徴にあるように、腎排泄の薬になるため、腎機能に応じて減量する注意が書かれている。また高齢者には150mg/日から開始するなどの文言も書かれている。
、hocmとtdm1.png)
そしてこの薬は血中濃度を測定することも推奨されており、詳しくは経験したことで述べる。
シベノール(シベンゾリン)を使用中の患者が入院してきた。カルテに以下のように先生のカルテコメントがあった。
HOCM
圧較差はβ増量で改善したが、MR3
シベノール496.6
シベノール減量し経過観察。
うん、わからん(笑)調べて解読しよう。
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HOCMはhypertrophic obstructive cardiomyopathyの略で、閉塞性肥大型心筋症と訳される。
左室の出口の流出路が狭窄する。そのため、圧較差が生じる。過収縮が左室内圧較差の増加に関連しているHOCM患者へのβ遮断薬の使用は推奨されている。
MRはmitral regurgitationの略で、僧帽弁逆流と訳される。MR3は4段階のうち3ということ。
、hocmとtdm2.png)
さて、シベノール(シベンゾリン)であるが、この薬はTDMが推奨される薬であり、以下のようになっている。
朝投与直前時点で250ng/mL、服用2時間後のピーク濃度時点で800ng/mLを上回らないように。
この患者は、シベノール100mg 2T 2x朝夕で腎機能が問題なかったが、上記のようにトラフ値が高くなったため、1T 1x朝に減量となった。
適正使用を見ても、採血がよくわからなかったのでメーカーさんに質問すると、採血は基本的にはトラフのみで良いそうだ。万が一副作用が疑われた時には服用2時間後も採血した方がよいとのことだった。
また添付文書にもあるように、初回導入時に採血する場合には、2日目から採血できる。
ちなみにメーカーさんのサイトでTDM推定サービスを行っているので、そちらも合わせて覚えておくとよいかもしれない。
循環器はやっぱり難しいなぁ。