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ハル時代(笑)
ハルナールD(タムスロシン)の作用機序は、α1受容体遮断薬に分類される。α1受容体が刺激されると、前立腺などによって尿道が圧迫されてしまう。ハルナールD(タムスロシン)はα1受容体を遮断し、これを防ぐことによって、尿道を広げてくれる。
α1受容体には、いくつかサブタイプがあり、α1Aは前立腺に多く存在する。ちなみにα1Bは血管に、α1Dは膀胱括約筋に多く存在する。
高齢者で腎機能が低下している場合は0.1mgから投与を開始し、経過を十分に観察した後に0.2mgに増量する
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ハルナールD(タムスロシン)に関連して、術中虹彩緊張低下症(IFIS;アイフィス)についてまとめておく。
白内障手術は、ざっくりと以下の手順で進められる
ハルナール(タムスロシン)、フリバス(ナフトピジル)、ユリーフ(シロドシン)、エブランチル(ウラピジル)などのα1受容体遮断薬は内服したことがあると術中虹彩緊張低下症(intraoperatibe floppy iris syndrome;IFIS)が起こり手術が困難となることがある。
術中虹彩緊張低下症(IFIS;アイフィス)の症状は、白内障手術中に水流による虹彩のうねり、創口からの虹彩の脱出、進行性の縮瞳などがある。
α1受容体遮断薬は、虹彩にもあるα1受容体に結合して影響与えるため術中虹彩緊張低下症(IFIS;アイフィス)を起こすと考えられている。やっかいなのが、現在α1受容体遮断薬を飲んでいるか飲んでいないかにかかわらず、過去に飲んだことがあった場合でも術中虹彩緊張低下症(IFIS;アイフィス)を起こすことがあるため注意が必要である。
ただα1受容体遮断薬を飲んだことがあるからといって悲観する必要はない。α1受容体遮断薬の服用歴がある患者でも、病院側があらかじめ把握していれば白内障手術をやりやすくする対策はあるので、病院側にきちんと申告することがとても重要である。そういう意味でも、自分の内服薬を把握できていない患者はお薬手帳をしっかりと持ち歩くべきである。