アレビアチン(フェニトイン)、希釈の方法は?

アレビアチン(フェニトイン)、希釈の方法は?

アレビアチン(フェニトイン)はナトリウムチャネルを遮断することで、てんかんに使われます。アレビアチン(フェニトイン)はpH12と塩基性であることが有名で、結晶化が起こりやすいため、原則4倍希釈までで使われます。

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アレビアチン(フェニトイン)、希釈の方法は?

由来

  • Alleviate(緩和する、楽にする)、てんかんの苦痛を和らげることによる

 

英語が強くないとわからない。わかったとしても何を楽にするんだっけ?となりそう。

 

特徴

  • フェニトイン自体は弱酸性の物質であり水に極めて難溶性である。このため、プロピレングリコール、エタノールを加え、同時にpHを高くして、ナトリウム塩の形で可溶化している。

 

 

てんかんは、ニューロンからの異常な放電の広がりが原因であると考えられている。よってニューロンの異常な放電を抑えることができれば、発作を抑えられることになる。ニューロンが放電するには、神経の脱分極が必要であり、これにはいくつかのイオンチャネルが関わっている。

 

アレビアチン(フェニトイン)の作用機序は、そのうちのナトリウムチャネルを遮断することで、ナトリウムが細胞内に入るのを抑制する。よって神経の脱分極が抑えられる。神経の脱分極が抑えられれば、ニューロンの放電が抑えられるため、てんかんに効くということになる。

 

別ページ、配合変化、薬剤師と看護師で協力するにもあるように、アレビアチンは製剤としてみると、pH12塩基性を示す。

 

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用法用量

  • 本剤2.5〜5ml(フェニトインナトリウムとして125〜250mg)を1分間1mlを超えない速度で徐々に静脈内注射する。以上の用量で発作が抑制できない場合は30分後さらに2〜3ml(フェニトインナトリウムとして100〜150mg)を追加投与するか、他の対策を考慮する。

 

眼振、構音障害、運動失調などが過量投与時に現れ、中止または減量で消失する。他にも心筋に直接作用して、徐脈や血圧低下を起こすこともある。よって、血中濃度測定することが望ましく、トラフ値が10〜20μg/mlが推奨とされている。

 

重大な副作用

  • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、過敏症症候群、SLE様症状、再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、単球性白血病、血小板減少、溶血性貧血、赤芽球癆、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、間質性肺炎、心停止、心室細動、呼吸停止、強直発作、悪性リンパ腫、リンパ節腫脹、小脳萎縮、横紋筋融解症、急性腎不全、間質性腎炎、悪性症候群など

 

経験したこと

先生から、「アレビアチン(フェニトイン)を使いたいが、パソコンの画面に警告文が出てくる」と電話があった。話を聞いていると、希釈でエラーが起こっているようだった。

 

久しぶりにアレビアチン(フェニトイン)の処方が来て、自信がなかったため調べて折り返すことに。

 

困ったときの注射薬監査マニュアルである。調べてみると、「生理食塩水、注射用水であれば4倍希釈まで」と書いてある。これだ。

 

 

先生に調べた内容を伝えると「そうしたら生食50mlはダメってことだよね?生食20で希釈したら、5分以下で落とすことになるよね。アレビアチン(フェニトイン)は痛がる患者多いから、ゆっくりにしたいな・・・決めた!生食は50mlにします。」

 

こんな感じで先生のご判断で希釈が決定。先生の経験上、アレビアチン(フェニトイン)は痛がる人がいるらしい。ホストイン(ホスフェニトイン)を本当は使いたかったらしかったが、当院は採用がない。先生の業界ではホストイン(ホスフェニトイン)の方が、スタンダードらしい。全く知らなかったので、今度時間があるときに調べてみようと思った。

 

まとめ

  • アレビアチン(フェニトイン)の希釈液は結晶化が起こるため、原則4倍希釈まで

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