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エレルサ(エルバスブル)とグラジナ(ブラゾプレビル)のシナジー効果によって、C型肝炎から解放されるのを意図しているようだが、覚えるのは難しい。
ウイルスの増殖機構として、
NS5AはHCV複製に不可欠なウイルスのリン蛋白質である。エレルサ(エルバスビル)はNS5Aを阻害する。
NS3/4AはHCV複製に不可欠なセリンプロテアーゼである。グラジナ(グラゾプレビル)はNS3/4Aを阻害する。
先ほどのCの複製に関わるのが、NS5AやNS3/4A。エレルサ(エルバスビル)やグラジナ(グラゾプレビル)はそれを阻害することによって、ウイルスの複製を妨げる。
どちらか片方という使い方はしない。
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エレルサ(エルバスビル)、グラジナ(グラゾプレビル)の勉強会をした。
最近CMでも宣伝され、多くのC型肝炎の治療薬が出てきている。そんな中登場した薬だ。
現在日本ではC型肝炎のキャリア患者が150万〜200万人くらいいるそうだ。30歳以上の100人に1〜3人の割合だそう。C型肝炎は主に血液を介して感染する。過去に輸血で問題になった話も有名である。
C型肝炎が未治療のまま進行すると10〜30年後に肝硬変、肝がんに移行する。よってC型肝炎を治療することは、肝がんの予防にもなる。
この薬のすごいところは、重症腎機能障害のある患者における治癒率である。なんと99.1%という驚異の数字である。これは今までに出てきていた薬を上回っているデータではないだろうか。
また同効薬であるヴィキラックスと比べると、併用禁忌の薬が少ない。まだ出回ってなく、併用薬のデータがないこともあるのだろう。
いいことだらけであるが、気になるのは薬価である。2016年11月の時点で、エレルサ(エレバスビル)は2690050円、グラジナが960730円である。やはりぶっ飛ぶくらいお値段が高い。
これだけC型肝炎の薬が増えると、SGLT2などと同じような現象が起こってくる。他の薬といかに差別化をはかるかだ。C型肝炎治療薬も選べる時代となる日はもうそこまできている。