ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)とFN

ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)とFN

ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)はケモ1サイクルにつき1回の用法用量の薬である。FNは投与量や時間延期などをもたらし、それによって最終的には死亡率や予後の悪化に関わってくる。米国では予防的に投与しているそうだが、日本では発症したら投与という流れになっている。

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ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)とFN

由来

  • G-CSFのGと、持続的なというlastingより

 

G-CSF製剤;granulocyte-colony stimulating factor(顆粒球コロニー刺激因子)であることと、持続的(1サイクル1回で済む)ことは予測できる。

 

特徴

  • ポリエチレングリコール(PEG)をフィルグラスチムに修飾することで、腎臓におけるクリアランスを低下させることにより、血中半減期を延長させる。

 

ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)の作用機序は、G-CSF製剤に分類される。G-CSFは顆粒球コロニー刺激因子と、その名の示すように顆粒球が増えるように刺激を与える因子である。

 

 

既存のG-CSF製剤は、適応ががんによって用法容量が異なり、多くのがんではFNの予防投与が認められていない。また既存のG-CSF製剤は半減期が短いため、好中球数が回復するまで時間がかかり連日投与が必要だった。それが、がん化学療法によるFNの発症抑制と、しばりが少なくなり、1サイクルに1回で済むようになるので、外来患者の通う時間的な負担も減る。

 

 

用法用量

  • がん化学療法投与終了後の翌日以降、3.6mgを化学療法1サイクルに1回皮下注。

 

ケモの投与開始前14日前から、投与終了後24時間以内の安全性は確立していない。

 

例えば、3週に1サイクルのAC療法を考えると、
AC療法→24時間後〜7日後→AC療法→24時間後〜7日後→・・・・・・
このサイクルのうち、24時間〜7日後の間に投与となる。勉強会では2〜3日目が臨床では多いと言っていた。

 

 

重大な副作用

  • ショック症状など

 

 

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経験したことなど

勉強会は主にFN(Febrile Neutropenia);発熱性好中球減少症をメインとしたものだった。

 

まずFNの定義は以下のようになる。以下の2つを満たすとき考慮する。

 

  • 1回の検温で38℃以上の発熱、または1週間以上持続する37.5℃以上の発熱
  • 好中球が500未満の場合、または1000未満で500未満に減少することが予測される場合

 

しかし、FN以外にもインフュージョンリアクション、G-CSF投与自体に伴うもの、他の感染症などがあるので注意する必要がある。

 

FNは、感染症から死亡する場合がある。死亡しなかったとしても、抗がん剤の治療の延期や減量などが発生し、RDI(Relatibe Dose Intensity);単位時間あたりの、標準的な投与量に対する実際の投与量の割合が低下する。
すなわち医師がレジメンをもとに考えた投与量や時間からかけ離れてしまう可能性がある。それは生存率や予後の悪化に最終的には影響してくる。

 

FNのリスクとしては、年齢(65歳以上)、ステージ(進行がんなど)、PS(PerFormance Status);日常生活の制限具合などがあげられるが、患者により個人差が大きい。
総合的に判断する必要があるが、講演者は「元気そうであるか、そうでないか」も大きな要因となると言っていた。

 

ケモの初回サイクル時にはFNリスクが高まり、それに対するG-CSFはFNや生存率をよくするというデータも出ており、発症後に抗菌剤やG-CSFを使うのではなく、予防的に投与する傾向が米国にはあるようで、日本もそれにマインドシフトする必要があると言っていた。

 

 

日本では、ほとんど発症してから、G-CSF製剤を投与するのではないだろうか?少なくとも私の病院ではそうである。

 

ジーラスタは2016年9月の時点では、薬価は106660円となっている。いくらFNリスクが下がると言ってもなかなかいい値段なので、予防的投与をしていくのは難しいと私は感じた。
毎回この手の話を聞くと、残りの時間をお金で買うかという話になってくる。
とにかくFNについて十分な説明をして、理解をしてもらうのが重要である。あとは患者さんの経済力によって決めていくべき問題であると感じた。

 

まとめ

  • ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)はがん化学療法の翌日以降、1サイクルに1回投与。
  • FNはRDIの低下を起こし、患者の予後に関わってくるので、可能な限り防ぐことが重要。

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