体温は個人差があり、発熱と解熱のタイミングでケアが違う。

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体温の基本、発熱と解熱

体温は血圧と同じくらい、なじみのあるものかもしれません。熱がでたことのない人はいないのではないでしょうか。私も小学生の頃に熱を出して学校を休んだことがあります。今回は体温についてみていきます。

 

 

腋窩における測定方法

まず熱が出ると体温計で体温を計ると思います。私はわきの下(腋窩)でしか計ったことがないですが、口腔や直腸でも計ることがあるようです。その場合、腋窩<口腔<直腸といった順に温度が上がるそうです。

 

腋窩での測定手順
  1. 測定前は10分ほど安静にする。
  2. 汗をかいていたら、汗をぬぐう。
  3. 体温計の先端は、腋窩の一番深いくぼみに当てる。なおこのときに体温計を下から突き上げる形で差し込む。
  4. 測定中は、反対側の手で、測定している方を抑えて体温計がしっかり挟まれるようにする。
  5. 測定値を読み取る。

 

体温の変動要因

体温の変動要因は以下のようなものがあります。

 

  • 年齢;小児は高く、高齢者は低い
  • 時間帯;午前中は低く、午後が高い
  • 入浴、運動、食事;熱を発生する
  • 女性の性周期;黄体期は上昇する

 

 

このような変動要因があるので、37℃だから熱があるなどと一概には言えないわけです。その人に応じた平熱がわかると判断しやすいですね。

 

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発熱と解熱

まず体温は、どのように調節されているのでしょうか?

 

体温は視床下部にある体温中枢によって調整されています。体温中枢が、体温を上げるように、指示をすると体温が上昇します。逆に下げるように指示をすれば体温は低下します。

 

 

よく「熱がでた」という言葉は家庭内でも聞くことがあると思います。この熱が出たというのは、どのような変化をたどるのでしょうか?

 

例えば平熱36.5℃の人に、なんらかの感染が起こり、発熱物質が出ると、体温中枢が体温を38℃に上げるように指示します。そうすると、体を震わして熱を生み出したり、鳥肌を立てて熱を逃がさないようにするなどして、目標温度の38℃に体は上げようとします。患者さんは目標の温度より低い体温の状態であるため、寒く感じています。寒さを和らげるように温めるケアを受けているはずです。

 

目標である38℃まで到達すると、体温の上昇は止まり、全身の熱感や血管を広げて赤くなるなどの状態に変化していきます。発熱と解熱の両方が存在しているピークのようなイメージで、冷やされるケアを受けているはずです。もし解熱剤を使うのであれば、このタイミングです。解熱剤は、エネルギーの消耗や脱水を予防するために使われ、38℃以上を目安に使うとよいでしょう。解熱剤を使うことで、体温中枢の温度設定を元の温度へリセットする作用が現れます。

 

発熱物質が無事にいなくなると、体温中枢が熱を下げるように指示します。そうすると、汗をかいたり、血管を広げて赤くなるなど熱を放出するような体の反応が起こり、平熱の36.5℃に向けて解熱していきます。冷やすケアが続けられ、汗もかくので水分をとるような指示になります。

 

 

病院以外にも、家庭内で発熱は起こりうることなので、正しい看病ができるといいですね。

 

まとめ

  • 体温は、年齢、時間帯、運動、食事、性などの影響を受け、個人差がある。
  • 発熱が始まると、悪寒、鳥肌などがおこる。
  • ピークを迎えると、熱感や皮膚の紅潮がおこる。解熱剤を使うならこのタイミング。
  • 解熱に向かうと、発汗や皮膚の紅潮がみられる。
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