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ニゾラールローション(ケトコナゾール)は、真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成を妨げる。
ニゾラールローション(ケトコナゾール)に関連して、脂漏性皮膚炎についてまとめておく。
脂漏性皮膚炎は、脂腺が発達した頭、顔、胸骨部などに起こりやすく、新生児から老人まで幅広い年齢層に起こる。症状としては痒みを伴う落屑性紅斑が起こる。脂漏性皮膚炎には皮膚によくいる真菌のマラセチアが関わっている。
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治療は、ステロイドの外用がメインとなってくるが、漫然と使い続けるのは毛細血管拡張や皮脂増加などを起こすためよくない。そのため痒みや鱗屑が落ち着けば、マラセチアの過剰な増殖を抑える目的で、副作用の少ないニゾラールローション(ケトコナゾール)を継続して用いることが一般的。その他にもプロトピック(タクロリムス)が効果を示すことがあるが、保険適応外なので注意が必要。
もし、ステロイドとニゾラールローション(ケトコナゾール)を併用する場合は、ニゾラールローション(ケトコナゾール)を全体的に外用して、症状の強い部位にステロイドを重ね塗りする。
生活面の注意としては皮脂を洗い落とすことが重要となってくるが、洗いすぎるとドライスキンになったり、逆に皮脂の増加を起こしたりするのでやり過ぎは厳禁。この記事を書いている時には、抗真菌薬を配合したシャンプー(コラージュフルフルシリーズ)があったので、こういうのを使うのも一つの手である。
コラージュフルフルシリーズは抗真菌薬であるミコナゾール硝酸塩を配合したシャンプーやリンスで、使用感によりすっきりさらさらタイプと、うるおいなめらかタイプの2種類がある。これが基本タイプではあるが、さらに以下のようなものもある。
コラージュフルフルシリーズは外用のコンプライアンスが悪い場合には生活に組み込めるので、コンプライアンス不良の患者には試す価値のあるサポートアイテムである。