![トブラシン点眼(トブラマイシン)、目薬の体内動態](../img/header.jpg)
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とても覚えやすい
トブラシン点眼(トブラマイシン)はアミノグリコシド系であり、タンパク質合成を阻害して作用する。
通常目薬は1回1滴のものが多いが、トブラシン点眼(トブラマイシン)は1〜2滴となっている。アミノグリコシド系だから2滴と幅を持たせているかもと思い、メーカーに聞くもあくまでも臨床データから持ってきたもので、2滴の明確な理由はないとのこと。
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トブラシン点眼(トブラマイシン)に関連して、目薬の体内動態などをまとめておく。
目の構造は以下のようになっている。結膜嚢に点眼された目薬は大きく2つのルートを介して眼内に移行する。1つ目は角膜を介する経路で、2つ目は結膜を介する経路である。
これらのうち、角膜を介する経路(結膜嚢→角膜→前房水→虹彩・毛様体・硝子体)のルートが主流と考えられている。
そのため目薬をすると、結膜嚢にたまって次の組織へと移っていく。結膜嚢にためられる目薬の量は成人で約30μlまでと言われている。その一方で、目薬の一滴は約50μlであり、1滴以上入れても結膜嚢にためておけないので目からあふれてしまう。これが目薬は1滴で十分に効くと言われている理由である。
なお、この1滴約50μlを覚えておくと、目薬1本で約何日分かを計算することができる。50μl=0.05mlであるため
2.5ml/本の場合、2.5ml÷0.05ml=50。つまり1本あたり50滴入っていることになる。あとは処方箋の回数に合わせてさらに割ればよい。まとめると
となる。
点眼された薬剤は速やかに房水内最高濃度(maximum aqueous concentration;AQCmax)に到達して、眼内から排出される。房水内最高濃度(AQCmax)に到達するまでの時間を最高血中濃度到達時間(maximum drug concentration time;Tmax)と言う。また取り込まれた薬剤の量を示す指標に血中薬物濃度時間曲線下面積(area under the blood concentration-time curve;AUC)があり、薬に応じた投与設計が重要となる。