アコファイド(アコチアミド)、食前投与の理由

アコファイド(アコチアミド)、食前投与の理由

アコファイド(アコチアミド)は世界で初めて、FD(Functional Dyspepsia);機能性ディスペプシアで適応をとった薬です。用法用量が食前の理由としては、食後の症状を抑えることと、吸収の良さということがある。

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アコファイド(アコチアミド)、食前投与の理由

由来

  • Impaired meal accommodation(食物受容能不全)のACOと、functional dyspepsia(機能性ディスペプシア)のFDを意味するFIDEより命名

 

英語が得意でないと少し厳しい。Impaired(障害)meal(食べ物)accommodation(適合)となるので、食べ物を適合することの障害=食べ物が食べにくい状況と言える。しかしフルスペルで覚えなければACO(適合)からこのことを引っ張て来るのは難しいだろう。FIDEからFDを連想するほうが早そう。

 

特徴

  • 世界で初めて機能性ディスペプシアの適応を取得している。

 

アコファイド(アコチアミド)の作用機序は、コリンエステラーゼ阻害作用によるものである。

 

消化管の運動には、アセチルコリンが関わっている。そのアセチルコリンは、コリンエステラーゼによって分解される。アコファイド(アコチアミド)は、アセチルコリンを分解してしまうコリンエステラーゼを阻害し、分解されにくくする。

 

 

用法用量

  • 1回100mgを1日3回、食前投与。

 

食前投与の理由は2つ。

  • 効能効果がFDの食欲不振、上腹部膨満感、早期満腹感であり、食後の症状を改善するため。
  • 食前と食後を比較したデータだと、若干ではあるが食前の方がより吸収されていたため。

 

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重大な副作用

  • アレルギー症状など。

 

経験したことなど

アコファイド(アコチアミド)の勉強会をした。

 

FD(Functional Dyspepsia);機能性ディスペプシアとは?

胃の痛みや胃もたれなどが慢性的に続いているにも関わらず、内視鏡検査などを行っても原因がわからない疾患。主な症状として、

 

  1. みぞおちの痛み
  2. みぞおちの焼けるような感じ
  3. すぐにおなかがいっぱいになる
  4. 胃もたれ
  5. おなかの張り、むかつき、ゲップが出る

などがある。特に@〜Cが多いようす。

 

 

GERD(gastro esophageal reflux disease);胃食道逆流症の患者が合併している割合は約48%もいる。そのためH2ブロッカーやPPIとアコファイドを併用するケースも考えられる。

 

ちなみにGERDは、胃液や食べ物が逆流することで、胃液に含まれる胃酸が食道の粘膜に炎症を起こしたり、前胸部からみぞおちにかけて胸やけなどの症状があらわれる疾患。症状的にはGERDとFDは似ているので、合併しているケースはおおいにありうる。

 

ただアコファイドを使うには検査が面倒なようで医師たちにはあまり評判は良くなさそうであった。薬剤師側も「食前」に過敏になるであろうし、問い合わせも面倒である。ドンペリドンみたく、用法がグダグダで使われそうな気がしてならない。3回分割投与にしてくれればいいのに。

 

まとめ

  • アコファイド(アコチアミド)は世界で初めての機能性ディスペプシアの適応をとった薬。

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