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有名すぎる薬なので、特につなげる必要もないか・・・。気になったので、さらに別のインタビューフォームで調べると、spricumはサリチル酸の原料であるサリチルアルデヒドを含む植物 Spiraea ulmaria(シモツケ)が由来のようだ。
アスピリン原末(アスピリン)の作用機序はプロスタグランジンE2(PGE2)の生合成の抑制が主である。
ここでプロスタグランジンの復習をしておく。
食事などによって取り込まれたアラキドン酸は、細胞膜の構成成分として存在している。これがホスホリパーゼA2によって切り出されることで、遊離する。遊離したアラキドン酸は2つの経路によって枝分かれする。
1つ目は、シクロオキシゲナーゼ(COX)によってプロスタグランジンG2(PGG2)となり、他の酵素や段階を経て、PGE2を含むプロスタグランジン類やトロンボキサン類などを産生する。
2つ目は、5-リポキシゲナーゼによって、5-ヒドロペルオキシ酸となり、こちらも他の酵素や段階を経て、ロイコトリエン類を産生する。
これらの経路を経て、炎症、発熱、血栓など様々な生理現象を引き起こす。
さて、アスピリン原末(アスピリン)であるが、解熱作用、鎮痛作用、抗炎症作用及び抗リウマチ作用を有する。
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心筋梗塞で緊急カテーテルをした患者が、心膜炎疑いになり、アスピリン1g/日の処方が出た。
そもそも、心膜炎が良くわからず、先生に教えてもらったので、教わったことを調べつつまとめた。
Pericarditisが心膜炎であり、名前のように、心臓を覆う膜である心膜に炎症が起きる。
今回処方されたアスピリンであるが、心筋梗塞を起こしたばかりの患者には適しているそうだ。NSAIDは心血管イベントを起こしやすいという報告があるようで、使いづらいのだそう。心臓由来でなければ、イブプロフェンが良いようだ。
最近では、コルヒチンの有用性の論文も出たそうで、再発性の心膜炎の場合には適しているそうだ。
アスピリン1g/日を3日間投与して、患者も改善傾向となり、無事に退院となった。やっぱり先生は色々知っててすごいと思った。