バイタルサインの基本記事一覧
バイタルサインは8つの項目をみよう
バイタルサイン(vital sign)は文字通り、vital(生命)のsign(徴候)を指します。言い換えれば、患者さんが生きている証です。バイタルサインは、生きている証の変化を教えてくれ、現代の薬剤師も知っておくべき内容となります。バイタルサインを読むことができれば、薬の効果や副作用の評価にとても...
血圧の基本、高血圧と低血圧
血圧は、もはや医療人でなくても当たり前のように使われている単語ですね。健康番組で「血圧を下げるためには、○○がいい」と言うと、次の日スーパーから、血圧にいいものが消えるという現象が起こるくらい、身近なものとなっています。血圧とはいったいなんなのでしょうか?血圧とは心臓が、体中に血液をまわすために力強...
脈拍の基本、頻脈と徐脈
脈拍は、心臓が収縮することで発生した拍動を、体表面の動脈で触れるものです。測定される動脈は、基本的には橈骨動脈ですが、状態に応じて、頸動脈や上腕動脈、足背動脈などでも測定されます。脈拍は1分間あたりの拍動が測定されます。脈が規則正しく拍動している場合には、時間短縮のため10秒測定して6倍、あるいは1...
体温の基本、発熱と解熱
体温は血圧と同じくらい、なじみのあるものかもしれません。熱がでたことのない人はいないのではないでしょうか。私も小学生の頃に熱を出して学校を休んだことがあります。今回は体温についてみていきます。腋窩における測定方法まず熱が出ると体温計で体温を計ると思います。私はわきの下(腋窩)でしか計ったことがないで...
呼吸の基本、呼吸数と呼吸音
ヒトは呼吸を無意識に行っています。外から吸った空気を体の中に取り込むと、気道を通り肺へ行きます。取り込まれた空気はさらに末端部分の肺胞まで届きます。肺胞は毛細血管に囲まれていて、酸素と二酸化炭素の受け渡しを行います。全身に酸素を届けるために必要となる呼吸ですが、どのように調節されているのでしょうか?...
意識の基本、意識障害の原因と評価
病院に緊急でくる患者さんには意識がない人がいます。なんとなくイメージでわかると思いますが、意識がない人は危険な状況が多いです。今回は意識についてみていきます。JCSまずは、意識の評価項目について知りましょう。比較的カルテに使われることが多いのがJCS(Japan Coma Scale)です。JCSは...
酸素飽和度の基本、酸素分圧との関係
呼吸によって取り込まれた酸素は、体内のヘモグロビンにくっついて、全身に運ばれます。酸素飽和度とは、ヘモグロビンに対して、酸素がくっついている割合を示したものです。なんとなくイメージがわきにくいかもしれないので、ヘモグロビンを100人乗りの大きな船、酸素を船の乗客と考えてみてください。酸素飽和度はお客...
血糖値の基本、低血糖と高血糖
血糖値という言葉を聞くと、糖尿病を思い浮かべるかと思います。今回は血糖値について学びます。まずどのようにして糖分が吸収されていくかです。ブドウ糖(グルコース)の取り込みと利用口から食べたごはんは、様々な酵素によって、ブドウ糖(グルコース)などにまで分解されます。ブドウ糖(グルコース)は、小腸から体内...
尿量の基本、減少と増加の原因と尿色
私たちは、水分を口にします。口などから摂取できないようだったら、輸液などから水分をとっています。とった水分は尿として出たり、不感蒸泄として体内から出ていきます。輸液や不感蒸泄の話は、別ページ、輸液は何の目的でするのか、輸液量は3つの要因で決まる、などでも話しているので参照してください。要するに、不感...
アレルギーとアナフィラキシー、原因と症状と対策
添付文書の副作用で「アナフィラキシー」という言葉が載っていますが、アナフィラキシーとはいったいなんなのでしょうか?私自身服薬指導をしていて、患者さんから、「アレルギーって言うけどどういうのがアレルギーなのかわからない」と言われることが意外とあります。アレルギーは全ての薬で起こりうることですし、状況に...
災害現場とトリアージ、START(スタート)法とは
東日本大震災をはじめとして、多くの自然災害が日本で起こっています。東日本大震災の時に、薬剤師も医療チームとして派遣され、活躍したという話を聞きました。災害現場では、限られた人と資源の中で活動しなければいけません。そして、多くの命を救うために患者の治療優先度を考えなければいけない状況にあります。このこ...
視診、触診、打診の基本、薬剤師でも異常に気付けることはある。
視診、触診は通常、医師や看護師が行うものです。しかし基本的なことを知ることで、チーム医療に役立ちます。回診時に何をやっているのかがわかったり、カルテを読めたり、在宅医療などでも活かせると思います。服薬指導中に簡単なものであれば、薬剤師でも気づくことができるかもしれません。視診と聞くと、どうしても体の...