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濁点抜いてリファシンとかの方が覚えやすそうだが、他薬でも「〜ジン」は多く、響きがいいか。
リファジン(リファンピシン)は主に抗結核薬に分類され、作用機序としてはRNAポリメラーゼを阻害することに基づく。タンパク質が合成されるには、以下のステップが必要である。
タンパク質を作っている工場のような場面をイメージしながら見てもらいたい。
タンパクを作るには、作り方が載った指示書が必要である。指示書であるRNAを、原本のDNAからコピーする過程が、転写と呼ばれる工程であることがわかればよい。
ステップ1でつくった指示書であるRNAをもとに、タンパクを作る。指示書を翻訳し、タンパクを作る工程がわかればよい。
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全体像を確認したところでステップ1のDNAを転写してRNAをつくる過程に着目したい。DNAからRNAをつくるには、DNA依存型RNAポリメラーゼと呼ばれる酵素が関わる。このDNA依存型RNAポリメラーゼをリファジン(リファンピシン)が阻害することで、RNAを作れなくする。
1回450mg(力価)を1日1 回。ただし、感性併用剤のある場合は週2日投与でもよい。原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状により適宜増減。また、他の抗結核剤との併用が望ましい。
1回450mg(力価)を1日1 回。原則として朝食前空腹時投与とし、適宜増減するが、1日大量は600mg(力価)を超えない。
1回600mg(力価)を1ヵ月に1〜2回又は1回450mg(力価)を1日1回毎日。原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状により適宜増減する。また、他の抗ハンセン病剤と併用すること。
リファジン(リファンピシン)は食後投与では、血中濃度が低下することから食前投与が望ましいとされている。しかし、治療の根本として、他の抗結核薬との多剤併用で使い、コンプライアンスを維持することが重要。他剤の用法が食後の可能性が高いことから、どちらかのタイミングを飲み忘れてしまう危険性がある。そうなっては元も子もないので、コンプライアンス向上の観点から、食後投与を選択する先生もいるので注意が必要。
抗生剤を使用していた患者がいっこうに改善する気配がないため、先生が結核疑いということで、抗結核薬が始まった患者がいた。
今回の処方は、リファジン(リファンピシン)含めて、イソニアジド、エタンブトールの3剤併用処方だった(ピドキサールの処方もあり)。今回のリファジン(リファンピシン)の用法は朝食前だった。
処方が出たものの、患者さんが副作用などが気になり飲まないと言い出し、看護師さんから指導依頼があった。
患者さんは81歳の男性で、理解力もいまいちであることが予測されたため、能書きうんぬんより、患者さんが気になっていることに焦点を合わせて伝えようと思った。
まず、共通して肝障害が起こることを伝えた。これは、医療スタッフが肝機能をチェックしていることも伝えた。
そして、何より言っておくべきことは、尿や汗などの分泌物などが赤く色づく可能性があることだ。そして、これは薬の色だから安心してよいことも伝えなければならない。予め言っておかないと、患者は驚き、後付けで説明しても信用してもらえない可能性もある。投与開始後、尿が赤くなったとカルテに書かれていて、説明しておいてよかったと思った。
その他にもCYP誘導能があり、他薬の効果を減弱する可能性もあるため、色々と注意事項は多い。
説明後、納得してくれて無事に飲んでくれた。看護師さん管理のため、コンプライアンスは保てるであろう。無事に効いてくれれば嬉しいところである。久しぶりに薬剤師らしいことをしたと実感した症例だった。