ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) 、日本初の3成分配合のC型肝炎治療薬

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) 、日本初の3成分配合のC型肝炎治療薬

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) は、3成分からなるC型肝炎の治療薬です。スンベプラ・ダクルインザにベクラブビルを加えたイメージの薬で、試験結果も改善されている。

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ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) 、日本初の3成分配合のC型肝炎治療薬

由来

  • SimpleよりSIMとPotencyよりENCYを組み合わせてXimency

 

何もつなげられない。

 

特徴

  • ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) は、日本初の3種類の直接作用型抗ウイルス剤(DAA)固定用量配合剤。
  • 日本人のジェノタイプ1bで未治療のC型慢性肝炎患者又はC型代償性肝硬変患者に対し良好な抗ウイルス効果が示された。
  • 年齢、性別、肝線維化の程度、前治療歴、代償性肝硬変の有無、IL28B遺伝子型などの背景因子、NS5A領域L31又はY93の耐性変異の有無にかかわらず良好な抗ウイルス効果が示された。

 

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) の作用機序の前にウイルスの増殖機構を確認する。

 

ウイルスの増殖機構として、

 

  1. 細胞表面にウイルスが吸着する。
  2. 細胞内へ取り込まれ、侵入する。
  3. ウイルスのRNAを放出する(脱殻)
  4. ウイルスが複製される。
  5. ウイルスが放出される。

 

 

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩) は3つの成分からなる配合剤である。

 

  • ダクラタスビル塩酸塩;NS5A複製複合体阻害剤(NS5AはHCV複製に不可欠なウイルスのリン蛋白質)
  • アスナプレビル;NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤(NS3/4AはHCV複製に不可欠なセリンプロテアーゼ)
  • ベクラブビル塩酸塩;非核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害剤(NS5BはHCV複製に不可欠なRNAポリメラーゼ)

 

ゲノムなどのかなり難しい話なので、複製段階を阻害することがわかればよい。

 

 

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)と、スンベプラ・ダクルインザを、ジェノタイプ1bで未治療のC型慢性肝炎患者でSVR12率(投与終了後12週時点のHCV RNA持続陰性化率)を比較した試験結果があった。ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)は95.9%で、スンベプラ・ダクルインザは86.7%となっていた。

 

その他にも様々な条件下での比較があったが、ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)の方が上回っていた。これほどの差があると、ベクラブビルの存在の大きさを感じる。ベクラブビルというより、NS5Bの関与が大きいのではないだろうか。

 

用法用量

  • 1回2錠を1日2回食後に経口投与し、投与期間は12週間。

 

1錠あたりには、ダクラタスビル15mg、アスナプレビル100mg、ベクラブビル37.5mg入っている。スンベプラ・ダクルインザの時には、ダクラタスビルは1日1回60mgだった。しかしダクラタスビル30mg1日2回と、ダクラタスビル60mg1日1回を比較した際にAUCがほぼ同程度だったという結果から1日2回になっている。これによって他の薬と同様に1日2回で統一となっている。

 

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飲み忘れた場合
  • 次に飲む時間が4時間以上あいている場合;気づいた時点で内服。
  • 次に飲む時間が4時間以上あいていない場合;飲み忘れた分はとばす。次に飲むべき時間に1回分を内服。

 

 

コンプライアンスが治療結果に関わる薬なので、正しく内服することが重要。メーカーさんいわく、治療に失敗した人は様々な理由で4週間以内に飲まなくなった人たちだったそうだ。

 

重大な副作用

  • 肝機能障害、肝不全、多形紅斑、血小板減少、間質性肺炎

 

添付文書にも明記されているが、毎週の肝機能検査が必要。ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)を使用する医師ならさすがにチェックするだろうが、薬剤師も忘れずにチェックすることが大事。

 

経験したこと

ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)の勉強会をした。またしてもC型肝炎である。この薬は先に出ていたスンベプラ・ダクルインザにベクラブビルを加えたイメージの薬である。先に述べたように、スンベプラ・ダクルインザと比べても、試験結果はよい。

 

試験結果は良いが、もちろん失敗をする可能性もある。治療に失敗するとこわいのは、多剤耐性である。しかし、ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)の試験結果では、治療に失敗したとしても、多剤耐性を起こさなかったようだ。よって万が一失敗したとしても、次の新薬を安心して待つことができるようだ。

 

C型肝炎の薬と言えば、併用禁忌の薬が多いが、ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)も併用禁忌の薬が多いので注意が必要で、服用期間中はグレープフルーツジュースも控えるようにとメーカーさんは言っていた。

 

 

どんどん新しいC型肝炎の薬が出てきて、選択肢が増えてきた。それゆえに専門医による治療が今後重要となってくるだろう。

 

まとめ

  • ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル、ベクラブビル塩酸塩)は3成分からなるC型肝炎治療薬

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