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メマ→メマンチンを引っ張り出しやすい。
メマリー(メマンチン塩酸塩)の作用機序は、NMDA受容体に拮抗することである。
NMDA受容体とは、N-methyl-D-aspartate受容体の略であり、グルタミン酸受容体のサブタイプの1つである。グルタミン酸がNMDA受容体につくと、Ca2+チャネルが解放され続けて、神経障害が起こると考えられている。
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また学習や記憶には、適度な電気信号が必要で、シナプティックノイズと呼ばれる持続的な電気信号が起きている状態だと、うまく学習や記憶が形成されない。シナプティックノイズは、NMDA受容体を作動させると起こりやすい。
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メマリー(メマンチン塩酸塩)は、非競合型NMDA受容体拮抗薬であり、グルタミン酸が持続的に上昇している状態では、Ca2+チャネルをブロックして、神経障害やシナプティックノイズを改善する。
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学習や記憶には一過性に高濃度のグルタミン酸が出ることが重要である。この場合には、メマンチン塩酸塩はNMDA受容体から解離して、学習や記憶の邪魔をしないようにする。
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他の抗認知生薬と同じく、5mg/日はめまいなどの副作用の発現を抑える目的であるので、しっかり維持量まで増量する。
また腎機能障害に関する注意書きもある。クレアチニンクリアランス値が30mL/min未満のある患者には、慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとする。
前回の、リバスタッチパッチ(リバスチグミン)、認知症関連症状に対するその他の薬のまとめに続き、抗認知症薬のコンプライアンスを上げる方法についてまとめようと思う。
はじめに抗認知生薬を使用するにあたって、本人や家族は劇的な改善を期待している場合がある。しかし、抗認知生薬は、あくまでも認知症の進行を遅くするための薬である。その点を、しっかり説明をしておかないと、改善を感じられないなどの理由から、自己中止されてしまう危険性がある。
当然薬を使う患者は同一人物なので、中止してしまった場合と、継続した場合での比較はできないので、そこは神のみぞ知るということになる。ただ、理論上では自己判断で中止されてしまうと、進行を遅くすることができず、認知症は加速してしまう。中断が3週間以上続いてしまうと、中断以前の状態には戻らないと言われている。
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私もカルテを読んでいると、自己判断で中止しているケースを見かけることがある。特に、家族が勝手にやめさせるケースが多い気がする。
したがって、患者や家族に抗認知生薬を継続してもらうためにも、ある程度の効果を実感してもらった方が、自己判断での中止の可能性が低くなる。効果を実感してもらうためには生活に関わるようなことで改善がなかったかを質問してみるとよい。
自己中止されずに、コンプライアンスを上げるにはどうすればよいだろうか?
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コンプライアンスを上げるには大きく以下の3点を考えていく必要がある。
削れる薬は削るのが理想である。しかし、そこは医師同士の兼ね合いもあるから難しいところではある。他院や他科の処方は切りにくいものである。
よって現実的には、用法をなるべくまとめることが重要となってくるだろう。特に処方上縛りがない薬であれば、1日1回にすることで、コンプライアンスが上がるだけでなく、介助者も管理がぐっと楽になる。
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認知症患者は基本的には、認知症以外の疾患を合併しており、他疾患の薬も飲んでいることが大多数だ。そのため認知症初期でない限り、薬を本人管理させるのは極めて危険である。認知症患者だけに限ったことではないが、持参薬の鑑別をしていると、愕然とするくらい山盛りの残薬を持って入院してくる人もいる。
患者の自尊心などの問題も出てくるが、基本的には一包化が大前提となってくる。
その上で、本人以外の誰かによる服薬管理が必要となってくる。患者は独居なのか、家族がいるのか、ヘルパーがいるのかなど患者の環境を知ることが重要となってくる。またどれくらい患者に時間を割くことが出来るのかも同時に知っておかなくては、医療者側とのギャップが生じてしまう。
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患者本人のみで内服する時間帯がなくなるのが、コンプライアンスを上げていくには理想的である。
コンプライアンスをあげる上で、様々な問題がでてくる。例えば、飲んだか飲んでいないを忘れてしまうといったことがある。この場合は、カレンダーに飲んだら〇をつけるとか、薬の空を取っておいて認知してもらうなどの対策がある。ただそれすらも守られなかったり、忘れたりするため、そう簡単にはいかない。
また拒薬をする可能性がある。拒薬の理由がなんなのかを考える必要がある。良くも悪くも患者は納得すれば飲んでくれるのだから。
剤形や薬を飲む量が多かったり、味やにおいなど薬自体に問題があるなら、改善の余地はある。薬剤師の腕の見せ所だ。
他にも心が痛むが、嘘をついて納得させる方向に誘導していく方法もある。例えば、「ひざが良くなる薬だよ」などと言うと、素直に飲んでくれたりする。ただし、家族などにはしっかりと説明しないと誤解されてしまう。そのため十分に家族には説明して協力を得られるようにする必要はある。
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あと患者は薬を毒物だと思い込んだり、不安がって飲まないようならば、余っている薬を患者の目の前で家族に飲むふりをしてもらうことで安心感を与えることができる。もちろん家族は薬は飲みこまず、口に含んだままでなるべく早く吐き出してもらう。その他にも、ラムネ菓子などのお菓子や砂糖などを薬と思わせて、家族が目の前で飲み込む方法もある。これであれば、家族にも害は及ばない。この方法で信用してくれて患者が飲んでくれたケースもある。
認知症の場合も患者の環境や状況に合わせた改善策を提案していくことで、コンプライアンスをあげることができるだろう。