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アスベリン散10%(チペピジン)の作用機序は中枢性鎮咳薬に分類される。
咳は睡眠や呼吸などを妨げるため、やっかいに感じるが、本来は気道などに入った異物を外に出そうとする体を守るための反応である。
咳をコントロールしているのが延髄にある咳中枢で、異物などが入ると情報が伝えられる。
情報を受けた咳中枢は、呼吸筋に収縮するように指示を出す。呼吸筋が収縮した結果、咳が起こる。
さてアスベリン散10%(チペピジン)は、延髄の咳中枢を抑えることによって、鎮咳作用を示す。
その他にも気管支腺分泌を亢進するため、去痰作用も示す。
今回はアスベリン散10%(チペピジン)は、ほぼ関係ない(笑)小児の勉強会に参加し、調剤から服薬指導まで参考になったことを簡単にまとめておく。
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当たり前だが体重を必ず毎回確認し、小児用量を決して間違えないようにする。
兄弟がいる場合、家に似た薬がある可能性があるため、区別できるように名前やマーカーなどつける。家で間違えて使われたらたまったものではない。
低年齢の小児は母乳しか飲んだことがないので、薬は異物と感じる。吐き出したり、飲まなかったりするのは当然の生理現象であることを念頭におかなければいけない。
「○○ちゃん、こんにちは」と本人にも、眼を見て笑顔で自己紹介する。この時にキャラクターもののついたペンなどを使って自己紹介するとウケがいい。どうしても子供が苦手な人は、「○○ちゃん、体重何キロかなぁ?」などと声掛けする。子供だから覚えていないだろうではなく、何かしらコミュニケーションを取ることで、次回意外と覚えてくれていたりするので、手を抜かないのが大事。
食事や寝る時間、習い事などの生活習慣を聞き、処方箋通りの用法でいけるかなどを聞き出していく。
現代はスマホですぐに薬も調べられるので、調べてから来局する親もいる。そのため、知らなさそうな内容を伝えてあげると喜ばれる。例えば、ドライシロップを溶かす水は、私たちが思っている以上の量の水で溶かすことがあり、量が多くて飲めないということもある。そのため、溶かす水の量も具体的に言ってあげるとよい。
その他に、よく使われる薬で、セフゾン(粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製品との併用で便が赤褐色)、アスベリン(赤みがかった着色尿)、インクレミン(黒色便)などは便や尿の色が変わることを伝えてあげないと家でビックリしてしまう。
「飲めたらほめてあげてください。」と伝える。よほどひねくれた子供でない限りは、素直にほめられたことを喜んでくれるだろう。
あと受診すべき症状も伝えてあげるとよい。以下のようなものがある。
小児は身構えてしまうが、経験しなければ壁は超えられないので、多くの症例にあたることが大事である。