アスベリン散10%(チペピジン)、小児の服薬指導

アスベリン散10%(チペピジン)、小児の服薬指導

アスベリン散10%(チペピジン)は、中枢性の鎮咳薬です。アスベリン散10%(チペピジン)は尿が着色したりし、小児の服薬指導でしっかりと説明してあげないとならないことです。

Sponsored Link

アスベリン散10%(チペピジン)、小児の服薬指導

由来

  • 特になし

 

特徴

  • 非麻薬性の鎮咳去痰剤

 

アスベリン散10%(チペピジン)の作用機序は中枢性鎮咳薬に分類される。

 

咳は睡眠や呼吸などを妨げるため、やっかいに感じるが、本来は気道などに入った異物を外に出そうとする体を守るための反応である。

 

 

咳をコントロールしているのが延髄にある咳中枢で、異物などが入ると情報が伝えられる。

 

情報を受けた咳中枢は、呼吸筋に収縮するように指示を出す。呼吸筋が収縮した結果、咳が起こる。

 

さてアスベリン散10%(チペピジン)は、延髄の咳中枢を抑えることによって、鎮咳作用を示す。

 

 

その他にも気管支腺分泌を亢進するため、去痰作用も示す。

 

用法用量

成人
  • 0.6〜1.2g/日を3回にわける。適宜増減。

 

小児
  • 1歳未満;0.05〜0.2g/日を3回にわける。適宜増減。
  • 1〜3歳;0.1〜0.25g/日を3回にわける。適宜増減。
  • 3〜6歳;0.15〜0.4g/日を3回にわける。適宜増減。

 

重大な副作用

  • 咳嗽、腹痛、嘔吐、発疹、呼吸困難等を伴うアナフィラキシー様症状

 

経験したこと

今回はアスベリン散10%(チペピジン)は、ほぼ関係ない(笑)小児の勉強会に参加し、調剤から服薬指導まで参考になったことを簡単にまとめておく。

 

Sponsored Link

Sponsored Link

 

調剤

当たり前だが体重を必ず毎回確認し、小児用量を決して間違えないようにする。

 

兄弟がいる場合、家に似た薬がある可能性があるため、区別できるように名前やマーカーなどつける。家で間違えて使われたらたまったものではない。

 

 

服薬指導

低年齢の小児は母乳しか飲んだことがないので、薬は異物と感じる。吐き出したり、飲まなかったりするのは当然の生理現象であることを念頭におかなければいけない。

 

冒頭

「○○ちゃん、こんにちは」と本人にも、眼を見て笑顔で自己紹介する。この時にキャラクターもののついたペンなどを使って自己紹介するとウケがいい。どうしても子供が苦手な人は、「○○ちゃん、体重何キロかなぁ?」などと声掛けする。子供だから覚えていないだろうではなく、何かしらコミュニケーションを取ることで、次回意外と覚えてくれていたりするので、手を抜かないのが大事。

 

 

食事や寝る時間、習い事などの生活習慣を聞き、処方箋通りの用法でいけるかなどを聞き出していく。

 

薬学的内容

現代はスマホですぐに薬も調べられるので、調べてから来局する親もいる。そのため、知らなさそうな内容を伝えてあげると喜ばれる。例えば、ドライシロップを溶かす水は、私たちが思っている以上の量の水で溶かすことがあり、量が多くて飲めないということもある。そのため、溶かす水の量も具体的に言ってあげるとよい。

 

その他に、よく使われる薬で、セフゾン(粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製品との併用で便が赤褐色)、アスベリン(赤みがかった着色尿)、インクレミン(黒色便)などは便や尿の色が変わることを伝えてあげないと家でビックリしてしまう。

 

クロージング

「飲めたらほめてあげてください。」と伝える。よほどひねくれた子供でない限りは、素直にほめられたことを喜んでくれるだろう。

 

 

あと受診すべき症状も伝えてあげるとよい。以下のようなものがある。

 

  • 不機嫌でぐったりして、あやしても笑わない
  • 1時間で何回も吐く、頭痛がある
  • 関節が腫れたり、強く痛がる
  • 水分を受け付けず、半日近く排尿がない
  • 生後3か月未満で38℃以上の熱
  • 呼吸がおかしい
  • 痙攣や意識障害

 

小児は身構えてしまうが、経験しなければ壁は超えられないので、多くの症例にあたることが大事である。

 

まとめ

  • アスベリン散10%(チペピジン)は中枢性鎮咳薬である。
  • 小児の服薬指導は大変だが、様々な失敗や成功を経験することが大事。

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link