L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)、ケフレックスとの違い

L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)、ケフレックスとの違い

サイト開設後から、日々の出来事から、気になって勉強したことなどをまとめています。

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L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)、ケフレックスとの違い

由来

  • Cefalexinに由来している(CefをKefと変形)。

 

セフェム系であることが推測可能。ケフラール細粒小児用(セファクロル)と似たような感じ。

 

特徴

  • 胃溶性と腸溶性の2種類の顆粒を配合することで、血中セファレキシン濃度を早く高めるとともに長く維持することができる持続性製剤。
  • 細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、その作用は殺菌的。
  • ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、クレブシエラ属に対し抗菌作用を有する。
  • 血中濃度が長く維持するため、朝、夕食後の1日2回の投与でよい。

 

L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)の作用機序は、第一世代セフェム系に分類される。菌を攻撃する際には、人体に影響がないようにしなければならない。細菌の細胞壁ペプチドグリカンと呼ばれるものによって出来ている。これはヒトにはないものなので、これを攻撃することができれば、人体に影響なく、菌のみを攻撃することができる。

 

 

さて、細菌に特徴的な細胞壁のペプチドグリカンであるが、ペプチドグリカンが作られるにもいくつか過程がある。

 

おおざっぱに言うと、N-アセチルムラミン酸とN-アセチルグルコサミンという成分が結合して1本の鎖のようなものを作っている。その1本の鎖どうしを、トランスペプチダーゼと呼ばれる酵素が、ペプチド鎖をくっつけることによって、より強固なつなぎをつくる。1本の鎖どうしを網の目にするようなイメージだ。これによってペプチドグリカンがつくられる。

 

 

L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)はトランスペプチダーゼを阻害することによって、細胞壁合成をうまく出来なくして作用を示す。

 

第一世代セフェム系はグラム陽性菌に対して抗菌力が強い。

 

 

用法用量

  • セファレキシンとして体重kgあたり1日25〜50mg(力価)を2回に分割して朝、夕食後に経口投与。重症の場合や分離菌の感受性が比較的低い症例には、体重kgあたり1日50〜100mg(力価)を2回に分割して朝、夕食後に経口投与。適宜増減。

 

通常のケフレックスは1日4回タイプであるのに対して、L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)は1包中に胃溶性顆粒(60mg)と腸溶性顆粒(140mg)を配合することで、1日2回でよくなったのが大きな違いだ。

 

 

重大な副作用

  • ショック、アナフィラキシー、急性腎障害、溶血性貧血、偽膜性大腸炎、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、間質性肺炎、PIE症候群

 

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経験したこと

L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)の処方がきた。

 

前の職場ではケフレックス自体も置いておらず、知識不足すぎて「Lってなんぞや?」と処方箋を見たときに思ってしまった。しかしよくよく考えてみると、アダラートLとかのLと一緒と思われる。いつもは後ろにLがついてるから違和感が半端ない(笑)

 

まぁそれはそうとして、今回のL-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)の1日量が1.2gの計算だった。つまり分包品をまいて調剤しないといけない。

 

しかしL-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)は添付文書に、「原則としてSP(Strip Package)包装のまま調剤すること。SP包装を開封して調剤すると2種類の顆粒が偏析を起こし、混合比率が変化することがあるので注意すること。」とあった。

 

 

「原則」なので、普通にまいたが、こういう書き方するなら、クラバモックスみたいにバシッと包数を決めてくれればいいのにと思ってしまった。

 

1日4回を1日2回に減らす製剤技術の工夫ってやっぱり大変なんだな・・・

 

まとめ

  • L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)は第一世代セフェム系
  • L-ケフレックス小児用顆粒(セファレキシン)は、胃溶性顆粒と腸溶性顆粒を配合しているため、1日2回でいいのがケフレックスとの大きな違い

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