マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠、ジェノタイプ1型〜6型まで試験した新薬

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠、ジェノタイプ1型〜6型まで試験した新薬

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠は、ジェノタイプ1型〜6型まで試験されたHCV治療薬です。従来の治療期間は12週間でしたが、条件次第で最短8週間での治療が可能です。

Sponsored Link

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠、ジェノタイプ1型〜6型まで試験した新薬

由来

  • Multi Active VIRologic Enhancing Treatmentより

 

多くの活動的なウィルス学の治療を高める。といった感じだろうか。覚えられない。

 

特徴

  • 最短8週間治療を可能にするパンジェノ型リバビリンフリー製剤であり、NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤であるグレカプレビル水和物とNS5A阻害剤であるピブレンタスビルを有効成分とする配合錠。
  • 直接作用型抗ウイルス薬未治療のC型慢性肝炎患者への8週間治療で、ジェノタイプ1は99.1%、ジェノタイプ2は97.8%のSVR12率という試験結果となった。
  • 直接作用型抗ウイルス薬未治療のC型代償性肝硬変患者(ジェノタイプ1とジェノタイプ2)への12週間治療で、100%のSVR12率という結果になった。
  • 直接作用型抗ウイルス薬既治療のC型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変患者への12週間治療で、93.9%のSVR12率という結果になった。

 

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠の作用機序の前にウイルスの増殖機構を確認する。

 

ウイルスの増殖機構として、

 

  1. 細胞表面にウイルスが吸着する。
  2. 細胞内へ取り込まれ、侵入する。
  3. ウイルスのRNAを放出する(脱殻)
  4. ウイルスが複製される。
  5. ウイルスが放出される。

 

 

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠は2つの成分からなる配合剤である。

 

  • ピブレンタスビル;NS5A複製複合体阻害剤(NS5AはHCV複製に不可欠なウイルスのリン蛋白質)
  • グレカプレビル;NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤(NS3/4AはHCV複製に不可欠なセリンプロテアーゼ)

 

ゲノムなどのかなり難しい話なので、複製段階を阻害することがわかればよい。

 

Sponsored Link

Sponsored Link

 

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠は、一般的なジェノタイプ1型やジェノタイプ2型での治療効果も高いが、注目すべきはジェノタイプ3型〜6型も試験を行っていることだ。まず、そんなにジェノタイプがあったことすら知らなかった。当院の先生曰く、長年見てきてジェノタイプ3型なんかは一人しかみたことがなく、オーストラリア人だったと言っていた。それだけ珍しい症例なのだろう。

 

用法用量

ジェノタイプ1又はジェノタイプ2のC型慢性肝炎の場合
  • 1回3錠(グレカプレビルとして300mg及びピブレンタスビルとして120mg)を1日1回食後に経口投与。投与期間は8週間。なお、C型慢性肝炎に対する前治療歴に応じて投与期間は12週間とすることができる。

 

ジェノタイプ1又はジェノタイプ2のC型代償性肝硬変の場合
  • 1回3錠(グレカプレビルとして300mg及びピブレンタスビルとして120mg)を1日1回、食後に経口投与。投与期間は12週間。

 

ジェノタイプ1又はジェノタイプ2のいずれにも該当しないC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変の場合
  • 1回3錠(グレカプレビルとして300mg及びピブレンタスビルとして120mg)を1日1回、食後に経口投与。投与期間は12週間。

 

 

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠、1錠あたりにはグレカプレビル水和物が100mg、ピブレンタスビル40mg入っている。どのパターンでも、1日1回3錠というのは変わらない。それを飲む期間が異なるだけだ。従来の治療薬では12週間飲むものが殆どだったと思う。それが条件が整えば8週間で済むというのは、途中離脱の可能性も減ってくる。

 

空腹時よりも食後の方がバイオアベイラビリティは良いようだ。

 

重大な副作用

  • 特になし

 

経験したこと

マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠の勉強会を行った。またしても新薬である。もう何剤目かというくらい出ている。

 

しかし出てくるたびに進化して出てくるので今回は何かと思ったら、今回はまさかのジェノタイプの1型〜6型まで試験しているではないか。しかも条件を満たせば、最短8週間にもなるし。腎機能についても、透析患者で試験しており、問題なく投与できる。

 

ただ、例によって併用禁忌があるので注意したい。特にアトルバスタチンはよく使われているので、目を光らせる必要がある。

 

もう、迷ったらマヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠でいいんじゃないかくらいな気がしてしまった。あとは気になるのはお値段(薬価)である、まとめたときにはまだ出ていなかったので注目していきたい。

 

まとめ

  • マヴィレット(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)配合錠はジェノタイプ1型〜6型まで試験されたHCV治療薬
  • 条件が整えば、最短8週間の治療が可能

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link