フォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)とカルシウムの補正式

フォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)とカルシウムの補正式

フォサマック、ボナロン、アレンドロン酸は骨粗しょう症に使われます。禁忌には低カルシウム血症があります。カルシウムの低アルブミン時の補正式の復習です。

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フォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)とカルシウムの補正式

由来

  • フォサマック;特になし
  • ボナロン;骨(Bone)と帝人商品で以前から用いられる語尾(〜ロン)をつけた。

 

フォサマックはともかく、ボナロンはボーンから骨粗しょう症くらいはイメージできるか

 

特徴

  • 骨吸収を抑制することで骨密度を増加し骨折を防止

 

フォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)作用機序とともに骨粗鬆症のメカニズムを見てみる。

 

骨は日々生まれ変わっており、骨を壊す破骨細胞と、骨をつくる骨芽細胞が、うまくバランスを保っている。骨粗鬆症はそのバランスが崩れてしまっている状態になる。

 

今回のフォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)について考えるとするならば、骨を壊す破骨細胞の働きが強くなりすぎて、骨が壊れてしまっている状態である。破骨細胞の骨の破壊を阻害するのが、フォサマック、ボナロン(アレンドロン酸)の作用となる。

 

 

用法用量

  • 5mgと35mgで異なるが、起床時に水約180mlとともに服用。30分は横にならないで、他の薬剤や食事を避ける。水はOK

 

アレンドロン酸の吸収が低下する恐れがあるため。起床時なため、主に朝食や朝食前の薬とかぶらないように注意が必要である。

 

 

重大な副作用

  • 食道障害(食道穿孔、食道狭窄、食道潰瘍、食道炎、食道びらん)、口腔内潰瘍、胃・十二指腸潰瘍、出血性胃炎、肝機能障害、黄疸、低カルシウム血症、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、顎骨壊死・顎骨骨髄炎、外耳道骨壊死、大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折など

 

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経験したことなど

PMR(Polymyalgia rheumatica);リウマチ性多発筋痛症の患者にプレドニンがいっていたが、それに対して医師が骨粗しょう症予防目的と思われるアレンドロン酸を処方してきた。

 

ふむふむ、検査値は・・・とみていると、Ca7.2だった。低いけど、大丈夫なのか?添付文書上、低Caは禁忌だし。電話をかける前に、疑問点をまとめておかねば・・・と検査値を見ていたら、忘れかけていたアルブミンを思い出す。アルブミンを見てみると2.2だった。補正をせねば。

 

アルブミン4以下のとき、

 

補正血清カルシウム=実測カルシウム+4ー血清アルブミン

 

補正血清カルシウムは9となり、ほっと一息。

 

 

 

ここで忘れぬように補正の復習を。

 

血中のカルシウムは、アルブミンなどにくっついている状態のものか、何もくっついていないフリーのものがある。

 

カルシウムはアルブミンとくっついているものは働かず、フリーのものが作用する。今回のようにアルブミンが低い場合、くっつくアルブミン自体が少ないことになる。くっつくアルブミンが少ないということは、くっついているカルシウムが少ないということになる。

 

よって、フリーのカルシウムが多くなるので、働きが強くなる。そのため、実測値のカルシウムは低いのに、働きが強くなるというギャップが生じないように、低アルブミンの時は補正式を用いる。

 

 

よくわからないかもしれないので今の文章に具体的に数字を当てはめる。

 

アルブミンは100%カルシウムにつくとし、アルブミンにくっついているものをアルブミンCa、フリーのものをフリーCaと表す。〇ラゴンボール風に、フリーCa=戦闘力と考える。

 

例1、血中カルシウムが8個、アルブミンが5個

血中カルシウム8=アルブミンCa5+フリーCa3と表せる。→戦闘力3

 

例2、血中カルシウムが7個、アルブミンが3個

血中カルシウム7=アルブミンCa3+フリーCa4と表せる。→戦闘力4

 

 

例2の方が血中カルシウムが低いのに戦闘力では上回っていることになる。これだとおかしいよね。ってことで低アルブミンの時はさっきの補正式を使うということです。

 

 

あやうく無駄な問い合わせをし、怒られるところでした。

 

まとめ

  • アルブミンが4以下のときにカルシウムを補正する。

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