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参天はいらないけど、ピロカルピンにはつなげられそう
眼には、瞳孔括約筋と瞳孔散大筋という2つの筋肉がある。瞳孔括約筋にはM3受容体、瞳孔散大筋にはα1受容体が関わる。
サンピロ点眼(ピロカルピン塩酸塩)は副交感神経支配の瞳孔括約筋及び毛様体筋のM3受容体に直接作用することで、瞳孔括約筋がキュッとなり縮瞳を起こす。
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サンピロ点眼(ピロカルピン塩酸塩)に関連して、眼科におけるレーザー治療をまとめておく。
眼科のレーザー治療はレーザーの、熱効果、イオン化効果、光化学効果などを利用していて、疾患などによって使い分ける。眼科のレーザー治療が選択肢としてなってくる代表的な疾患には、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性、白内障の一部治療、緑内障の一部治療、レーザー角膜内切削形成(レーシック)などがある。
これらのレーザー治療は、治療内容によって前処置として散瞳か縮瞳を行う。
まず散瞳薬を使う例として、白内障手術で眼内レンズを固定するために残した水晶体嚢が混濁することがある。そうなると、十分な範囲をレーザーで切開して処置を行う必要がある。その際には散瞳薬が必要となる。
また糖尿病網膜症では、血管が閉塞して虚血状態となり、虚血状態に対して新生血管が過剰となる。そうすると出血などの原因となってしまうため、網膜の一部をレーザーで破壊する必要がある。レーザーを十分に届かせるように散瞳薬が必要となる。
散瞳薬でよく使われるものには、ミドリンM点眼(トロピカミド)、ミドリンP点眼(トロピカミド、フェニレフリン)、ネオシネジンコーワ点眼(フェニレフリン)などがある。
次に縮瞳薬を使う例としては、閉塞隅角緑内障のレーザー治療がある。虹彩は散瞳していると分厚い状態となっているため、縮瞳薬を用いて虹彩を引き延ばすことで手術をしやすくする。
縮瞳薬として、使われるものには今回のサンピロ点眼(ピロカルピン塩酸塩)が使われる。
次に、局所麻酔を行う。局所麻酔薬には、ベノキシール点眼(オキシブプロカイン)などがある。
そして必要に応じて、角膜上に接触レンズをのせる。レンズをのせるにあたって、スコピゾル眼科用液(ヒドロキシエチルセルロース)を用いてレンズと角膜を密着させる。
ここまでやって、ようやくレーザー治療となる。
レーザー治療後に眼圧が上がることがあるので、必要に応じてアイオピジンUD点眼などを用いて眼圧上昇を抑える。