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日中の活動と夜間の安らぎから1日2回につなげられるか?夜にエクササイズする人もいるし・・・。
エアから吸入であることは推測できるだろう。
エクリラ(アクリジニウム)はLAMA(long acting muscarinic antagonist);長時間作用性抗コリン薬に分類され、COPDに使われる。その作用機序は、吸入後肺に到達して、気道平滑筋のムスカリンM3受容体に競合的に結合することで、気道収縮を抑制する。
ジェヌエアはユニバーサルデザイン賞も受賞した新しいデバイスである。おおよそ2ステップで吸入できる。
スピリーバ(チオトロピウム)の1日1回の吸入とエクリラ(アクリジニウム)の1日2回の吸入を比較したデータをみた。スピリーバ(チオトロピウム)は1日1回のため、朝や日中は効果が保てていたが、夕方以降は効果が落ちてくる。
それに対して、エクリラ(アクリジニウム)は1日2回であるため、夕方に2回目を投与することで夕方以降も効果を保てていた。1日1回か1日2回かは患者のライフスタイルなどにもよるのでなんとも言えないが、吸入できる時間があるならば、しっかり効果を保てる方がよさそうである。
エクリラ(アクリジニウム)は肺から吸収された後は血漿中のエステラーゼなどにより速やかに分解される。よって気管収縮抑制以外に余計な作用を引き起こす可能性は低くなる。これも他の抗コリン薬と比べたデータを見たが、他の抗コリン薬は60分経っても、血漿中の残存率は90%近かったのに対して、エクリラ(アクリジニウム)は15分後にはほぼ0%となっていた。
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エクリラ(アクリジニウム)の勉強会を行った。
別ページ、エンクラッセ(ウメクリジニウム)、エリプタという新しいデバイスにもあるように、新しいデバイスが各社からいろいろと出てくる。
エクリラ(アクリジニウム)のデバイス名はジェヌエア。ジェヌエアはグッドデザイン賞を受賞したそうで、吸入する際にわかりやすい構造となっている。
ジェヌエアはそれ以外にも過量投与を防止するシステムがある。吸入する際にボタンを押すと吸入器についている窓が赤色から緑色に変わるのだが、一度緑色になったら、赤色に戻るまでは何度ボタンをカチカチ押しても過量充填されない仕組みになっている。
過量投与を防止する以外にも、ロックアウトシステムがある。カウンターの数字が0になると、ボタンが押されたままロックされて、それ以上ボタンを押せなくなる。よって薬が無くなったことが患者でもすぐわかるようになっている。
今まで他の吸入薬はカウンターでしか判別することが出来なかったと思う。カウンターは思いのほか見づらく、薬が終わったんだか、終わってないんだかわからない時がある。ボタンが押せなければ、さすがに薬が終わったことが患者もわかるだろう。
他にも今流行りのサイクロンテクノロジーが導入されて、吸う力が弱い人でも吸いやすくなるように工夫されているそうだ。
欠点らしい欠点が見つからないジェヌエアというデバイスだが、唯一気を付ける点としては吸入器の持ち方くらいだろう。さかさまにして持つと正しく薬が充填されないそうだ。カウンターの数字くらいでしか上下が判別できないため、高齢者などは間違える可能性はある。
メーカーごとに吸入器が異なるのは患者も医療者側も吸入法などを覚える手間があることは事実だ。しかし、デバイスも各メーカーさん工夫をして、競争することで、よりよい製品ができるのかなと思った。