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訳すと「本当に簡単」という感じだろうか。ちなみにデバイス名のアテオスも「当てて押すだけ」ということから由来であるとメーカーさんは言っていた。
トルリシティ皮下注アテオス(デュラグルチド)の作用機序は、GLP-1受容体作動薬に分類される。GLP-1はインクレチンの種類であるが、インクレチンとはなんなのか?
インクレチンとはいわゆるホルモンの一種である。血糖値が上昇すると主に小腸から分泌される。インクレチンには、GLP-1(glucagon-like peptide-1);グルカゴン様ペプチド1やGIP(glucose-dependent insulino-tropic polypeptide);グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチドなどの種類がある。これらの働きとして、インスリン分泌促進作用やグルカゴン濃度低下作用を増強するなどの作用がある。
血糖降下に関わるインクレチンであるが、あるものによって分解されてしまう。それが、DPP-4(dipeptidyl peptidase W);ジペプチジルペプチダーゼ4である。
、胆汁排泄型のdpp-41.png)
トルリシティ皮下注アテオス(デュラグルチド)は、このGLP-1の部分を持ちながらも、DPP-4による分解に抵抗性を持つように作られた薬である。また分子量を増やしたことにより、吸収速度の低下や腎クリアランスの低下が起こり、週1回製剤を実現した。
、従来のglp-1受容体作動薬より簡便1.png)
トルリシティ皮下注アテオス(デュラグルチド)は、グッドデザイン賞をもらっている。注射器に針が内蔵されており、ダイヤルを回して調製などの操作も不要。ビデュリオンのようにタップするなどの動作も不要だし、インスリンのように空打ちの動作も不要。中にはインスリンのような癖で空打ちしてしまう人もいるのではないかと思ったが、それを防ぐためにロックがあり、正しい手順で使えば、皮膚に当てて→ロック解除→投与という形になるので、空打ちをしてしまうということは無いと思うとメーカーさんは言っていた。
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週1回投与のため、投与時間や食前食後に関する規定はない。具体的投与順序として、
例として、日曜日投与の場合は以下のようになる。
、従来のglp-1受容体作動薬より簡便2.png)
凍結を避けて、冷蔵保存(2〜8℃)。室温(1〜30℃)では14日間まで保管可能
トルリシティ皮下注アテオス(デュラグルチド)の勉強会をした。
すでにGLP-1の薬は他にも出ている。トルリシティ皮下注アテオス(デュラグルチド)はグッドデザイン賞を受賞していることからもわかるように、煩雑さをなるべく減らしたデバイスをもつ薬である。
実質3ステップくらいで打てるため、理解力の低下していない患者であれば、簡単に打つことが出来そうな印象だった。実際に指導用の見本を扱ってみたが、とても簡単だった。
なお他のGLP-1受容体作動薬との違いとして、まずGLP-1の由来に違いがある
リベルサス、オゼンピック(セマグルチド)、トルリシティ(デュラグルチド)、ビクトーザ(リラグルチド)はヒトGLP-1由来であり、心血管イベント抑制や腎保護作用のエビデンスがあり、これらが現在主流となっている。
その他にもマンジャロ(チルゼパチド)はGLP-1受容体作動薬だけでなく、GIP受容体にも作用するといった違いがある。またGLP-1の違いとしては、使用回数、針、空打ちなどの面もある。
総じて、現在では週1回であるオゼンピック(セマグルチド)、トルリシティ(デュラグルチド)、マンジャロ(チルゼパチド)などが使いやすいのではないかと思われる。