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前回まではコリン作動薬をまとめました。今度は抗コリン薬となるので、逆の作用となります。抗コリン薬は、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断して、アセチルコリンがくっつけないようにします。
抗コリン薬の成分にアトロピンやスコポラミンがあります。これらももちろん使われていますが、臓器選択性があまりありません。そこで、よりピンポイントに効果が出るように改良された抗コリン薬が現場では使われることが大多数です。
抑える臓器の受容体によって様々な効果を示します。
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瞳孔括約筋のM3受容体を刺激すると縮瞳します。よって逆に抗コリン薬で抑えることによって、散瞳します。薬はゴロは使わず覚えられるでしょう。
瞳孔括約筋を弛緩させることで散瞳します。アトロピンより作用時間が短く、診断や治療を目的とする散瞳や調節麻痺などに使われます。
胃腸平滑筋のM3受容体を刺激すると収縮します。よって逆に抗コリン薬で抑えることで収縮が抑えられます。ゴロを使って覚えましょう。
イメージづくりの物語を。
クラスでプリティな高校生がいました。清楚でクラスでもとても人気がありました。
ある日、理科の授業で実験がありました。しかし、プリティな高校生は不器用だったので失敗してしまいました。すると、人が変わったように突然机にあったペンを折り、さらには近くにあったプロパンまで持ち出しましたとさ。
その後はどのようになったのでしょうか・・・・・。
書ききれないので書きませんが、消化管の鎮痙作用を利用して様々な疾患に使われます。
胃酸分泌などに関わるM1受容体を遮断することによって、胃酸分泌を抑制します。
胃酸分泌を抑え、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に対して使われます。ゴロを出すまでもないですが、ピレンゼピンのピンをピン芸人と結び付ければ、M1の1を覚えやすいと思います。
気管支平滑筋のM3受容体を刺激すると収縮します。よって抗コリン薬によって抑えると、収縮が抑えられます。「〜トロピウム」「idinium(〜イジニウム)」となっているので覚えやすいです。また吸入薬であるため、それぞれのデバイスの吸入法などを知っておくとよいでしょう。
気管支収縮作用がありますが、短時間型であり気管支喘息などに使われます。
先ほどと比べると長時間型であり、気管支喘息にもCOPDにも適応があります。
これらのグループも長時間型で、適応がCOPDとなっています。
流産・早産防止薬
子宮平滑筋のM3受容体と、胃腸平滑筋のM3刺激受容体を刺激するとそれぞれ収縮します。それを抗コリン薬で抑えることによって収縮抑制します。
収縮抑制作用によって、流産、早産などに使われます。
膀胱排尿筋のM3受容体を刺激すると収縮します。抗コリン薬であるため、収縮抑制します。プロピベリン、オキシブチニン、「〜フェナシン」「〜テロジン」で覚えましょう
過活動膀胱における尿意切迫感や頻尿に使われます。このほかにもポラキス(オキシブチニン)と同じ成分のテープ剤であるネオキシテープなどの外用剤もあります。疾患内容的に高齢者の可能性があるため、内服困難であれば外用も選択肢として有効なときもあるでしょう。