抗コリン薬は臓器選択性によって適応が異なってくる

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抗コリン薬、臓器選択性と適応

前回まではコリン作動薬をまとめました。今度は抗コリン薬となるので、逆の作用となります。抗コリン薬は、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断して、アセチルコリンがくっつけないようにします。

 

 

抗コリン薬の成分にアトロピンやスコポラミンがあります。これらももちろん使われていますが、臓器選択性があまりありません。そこで、よりピンポイントに効果が出るように改良された抗コリン薬が現場では使われることが大多数です。

 

  • 散瞳薬
  • 鎮痙薬
  • 消化性潰瘍治療薬
  • 気管支収縮抑制薬
  • 流産・早産防止薬
  • 頻尿治療薬

 

抑える臓器の受容体によって様々な効果を示します。

 

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散瞳薬

瞳孔括約筋のM3受容体を刺激すると縮瞳します。よって逆に抗コリン薬で抑えることによって、散瞳します。薬はゴロは使わず覚えられるでしょう。

 

ミドリンM(トロピカミド)、サイプレジン(シクロペントラート)

 

  • 抗コリン薬

 

瞳孔括約筋を弛緩させることで散瞳します。アトロピンより作用時間が短く、診断や治療を目的とする散瞳や調節麻痺などに使われます。

 

鎮痙薬

胃腸平滑筋のM3受容体を刺激すると収縮します。よって逆に抗コリン薬で抑えることで収縮が抑えられます。ゴロを使って覚えましょう。

 

  • プリティな高校生、ブチギレてペン折り、プロパン取り出す。

 

 

  • プリティ;プリフィニウム
  • 高校生;抗コリン
  • ブチギレ;ブチルスコポラミン
  • ペン;メペンゾラート
  • プロパン;プロパンテリン

 

イメージづくりの物語を。

 

クラスでプリティな高校生がいました。清楚でクラスでもとても人気がありました。

 

ある日、理科の授業で実験がありました。しかし、プリティな高校生は不器用だったので失敗してしまいました。すると、人が変わったように突然机にあったペンを折り、さらには近くにあったプロパンまで持ち出しましたとさ。

 

その後はどのようになったのでしょうか・・・・・。

 

プロ・バンサイン(プロパンテリン)、ブスコパン(ブチルスコポラミン)、トランコロン(メペンゾラート)、パドリン(プリフィニウム)

 

  • 抗コリン薬

 

書ききれないので書きませんが、消化管の鎮痙作用を利用して様々な疾患に使われます。

 

消化性潰瘍治療薬

胃酸分泌などに関わるM1受容体を遮断することによって、胃酸分泌を抑制します。

 

ガストロゼピン(ピレンゼピン)

 

  • 抗コリン薬

 

胃酸分泌を抑え、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に対して使われます。ゴロを出すまでもないですが、ピレンゼピンのピンをピン芸人と結び付ければ、M1の1を覚えやすいと思います。

 

 

気管支収縮抑制薬

気管支平滑筋のM3受容体を刺激すると収縮します。よって抗コリン薬によって抑えると、収縮が抑えられます。「〜トロピウム」「idinium(〜イジニウム)」となっているので覚えやすいです。また吸入薬であるため、それぞれのデバイスの吸入法などを知っておくとよいでしょう。

 

アトロベント(イプラトロピウム)、テルシガン(オキシトロピウム)

 

  • 抗コリン薬

 

気管支収縮作用がありますが、短時間型であり気管支喘息などに使われます。

 

スピリーバ(チオトロピウム)

 

  • 抗コリン薬

 

先ほどと比べると長時間型であり、気管支喘息にもCOPDにも適応があります。

 

シーブリ(グリコピロニウム)、エンクラッセ(ウメクリジニウム)エクリラ(アクリジニウム)

 

  • 抗コリン薬

 

これらのグループも長時間型で、適応がCOPDとなっています。

 

流産・早産防止薬
子宮平滑筋のM3受容体と、胃腸平滑筋のM3刺激受容体を刺激するとそれぞれ収縮します。それを抗コリン薬で抑えることによって収縮抑制します。

 

ダクチル(ピペリドレート)

 

  • 抗コリン薬

 

収縮抑制作用によって、流産、早産などに使われます。

 

頻尿治療薬

膀胱排尿筋のM3受容体を刺激すると収縮します。抗コリン薬であるため、収縮抑制します。プロピベリン、オキシブチニン、「〜フェナシン」「〜テロジン」で覚えましょう

 

バップフォー(プロピベリン)、ポラキス(オキシブチニン)、ベシケア(ソリフェナシン)、ウリトス(イミダフェナシン)、デトルシトール(トルテロジン)、トビエース(フェソテロジン)

 

  • 抗コリン薬

 

過活動膀胱における尿意切迫感や頻尿に使われます。このほかにもポラキス(オキシブチニン)と同じ成分のテープ剤であるネオキシテープなどの外用剤もあります。疾患内容的に高齢者の可能性があるため、内服困難であれば外用も選択肢として有効なときもあるでしょう。

 

まとめ

  • 抗コリン薬は、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで作用する。
  • 抗コリン薬は臓器選択性によって作用が異なってくる。
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