![抗血栓薬、フィブリン血栓と二次止血](../img/header.jpg)
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前回の抗血小板薬、血小板凝集因子と一時止血では一時止血までを確認しました。今回はフィブリン血栓(二次止血)を確認していきます。
血小板による一時止血が行われると、続いてフィブリンによる二次止血が行われます。
血液の凝固には、血管内と血管外の凝固因子が関わり、血管内のものを内因系、血管外のものを外因系と呼ばれています。どちらのルートをたどっても最終的には、共通系と呼ばれるルートにたどり着きます。ここで、プロトロンビンからトロンビンになり、フィブリノーゲンからフィブリンへの反応を促進して血液凝固が起こります。
血管内に存在する因子によっておこる凝固反応です。関係する凝固因子としては、[(8)、\(9)、]T(11)、]U(12)があります。
国家試験勉強時のものですが、語呂合わせに「胃にいいクッパ無い!」があります。
クッパを食べに人気の韓国料理屋さんに行きました。しかし、そこのお店は激辛クッパしか置いていませんでした。激辛クッパを食べると、胃が荒れてしまうかもしれません。思わず「胃にいいクッパ無い!」と叫んでしまった。そんな物語です。
血管外に存在する因子によって起こる凝固反応です。関係する凝固因子としてはV(3)、Z(7)があります。
同じく語呂合わせに「外人プロ並み」があります。
先ほどの韓国料理のお話とつなげて覚えましょう。人気の韓国料理屋さんでしたが、厨房を見てみると韓国の方ではなく、全くの外国人だったのです。本場の方では無いけれども、人気の韓国料理屋さんだったので、思わず「外人プロ並み」と称賛のコメントをしたという物語です。
内因系と外因系がたどり着く経路になります。この経路でも、凝固因子が関わります。おおざっぱに言うと、プロトロンビン(第U因子)がトロンビン(第Ua因子)になり、そのトロンビンがフィブリノーゲン(第T因子)からフィブリンの反応を進めます。そうしてようやく凝固反応が終了となります。
抗血栓薬には、以下のようなものがあります。
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先ほど凝固のメカニズムで、プロトロンビンがトロンビンになる話をしました。トロンビンは、アンチトロンビンVと呼ばれるものによって阻害されます。名前の通り、「アンチ」トロンビンであり、凝固を阻害します。
これらのヘパリンは、そのアンチトロンビンVと複合体を形成して、アンチトロンビンVの作用を強めます。その結果、凝固反応が妨げられます。
ヘパリンは消化管吸収が悪く経口投与では無効であるため、注射で使われます。
ワーファリン(ワルファリン)は肝臓でビタミンKと拮抗することで、プロトロンビンなどの合成を阻害します。
ヘパリンに対して、ワーファリン(ワルファリン)は消化管吸収がよいため、経口投与で使われます。
コントロールの指標の1つにPT-INRがあります。
凝固因子のうち第]a因子を阻害して抗凝固作用を示します。
血液サラサラ=納豆ダメと思っている患者もいるため、服薬指導時に納豆食べられることを伝えてあげると喜ばれます。
トロンビンの活性部位に結合して、抗凝固作用を示します。
解毒薬として、プリズバインド(イダルシズマブ)があります。
先ほどのプラザキサ(ダビガトランエテキシラート)が経口投与だったのに対して、ノバスタンHI(アルガトロバン)は注射薬です。脳血栓症急性期のADL改善などに使われます。