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骨粗鬆症は骨の強度が低下して、骨がスカスカになってしまいます。そのため、転倒などで骨折しやすくなります。ホルモンなどの関係で、50歳以上の女性が大部分を占めている病気です。
小さいころから、「骨を丈夫にするためにカルシウムとりなさい」と親から言われたように、骨にはカルシウムが関わります。
カルシウムは以下のホルモンなどによって制御されています。
骨粗鬆症治療薬には以下のようなものがあります。
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骨は日々生まれ変わっていて、骨を壊す破骨細胞と、骨をつくる骨芽細胞が、うまくバランスを保っています。骨粗鬆症はそのバランスが崩れてしまっている状態になります。
しかし骨粗鬆症では、骨を壊す破骨細胞の働きが強くなりすぎて、骨が壊れてしまっている状態です。破骨細胞の骨の破壊を阻害するのが、ビスホスホネート製剤の作用です。
ビスホスホネート製剤は多価陽イオン(2価以上の金属)と錯体(キレート)を形成することがあるので、同時に服用すると本剤の吸収を低下させてしまいます。そのための服用後少なくとも60分は左記の
飲食物や薬剤を服用しないようにします。
カルシトニンを合成したもので、骨吸収を抑制します。注射薬であり、骨粗鬆症における疼痛などに使われます。
活性型ビタミンD3を合成したもので、腸管からのCa2+の吸収を促進します。血漿中のCa2+の濃度は上がるため、カルシトニンの分泌は促進して、パラトルモンの分泌は抑制されます。
また骨芽細胞のビタミンD受容体に結合して骨形成を促進します。
骨芽細胞に働いて骨形成を促進します。
冒頭で、女性に骨粗鬆症が多いことを話しましたが、その原因がエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの低下です。エストロゲンは骨吸収抑制作用や、骨形成促進作用を持つため、閉経後で分泌が低下すると骨粗鬆症のリスクが高まります。
これらのエストロゲン製剤はエストロゲンを補充することで、閉経後骨粗鬆症に使われます。
先ほどのエストロゲン製剤は女性ホルモン製剤であるため、骨以外に乳房や子宮に対しても影響を与える可能性があります。そうすると、乳がんや子宮内膜がんのリスクなどが上がってしまいます。
選択的エストロゲン受容体調節薬(selective estrogen receptor modulator;SERM)は名前の通り、骨のエストロゲン受容体に選択的に作用することで、これらのリスクを低下しています。
カルシウムが補充されます。
フォルテオ(テリパラチド)を投与することで、前駆細胞から骨芽細胞への分化促進や、骨芽細胞のアポトーシス抑制が起こります。その結果骨形成が促進されます。
フォルテオ(テリパラチド)は皮下注製剤で投与期間が決まっているため注意が必要です。
RANKはreceptor activator for nuclear factor-κB の略で、破骨細胞やその前駆細胞の表面に発現する受容体です。このRANKにくっつくリガンドが、RANKL(RANK ligand)であり、破骨細胞の形成や機能を調節します。
プラリア(デノスマブ)はこのRANK/RANKL経路を阻害することで破骨細胞の形成を抑制して骨吸収を抑制します。
骨粗鬆症では6か月ごと皮下注で使うので、投与間隔に気をつける必要があります。