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便秘で悩む患者は多く、特に高齢者だと結構な割合で処方されています。一般的に、3日以上排便がなかったりすると便秘と言われます。また出たとしても便の形や硬さなども便秘では問題になってきます。
便秘の原因には以下のようなものがあります。
便秘治療薬は、主に水分を増やしたり、腸の動きを改善することで作用を示します。
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便秘薬には以下のようなものがあります。
ヒマシ油は小腸でリパーゼという酵素により分解されて、リシノール酸とグリセリンになります。そのうち、リシノール酸が小腸を刺激することで腸の動きを良くします。
またもう一つのグリセリンは便の滑りを良くします。
ヒマシ油の「シ」を強調して覚えることで「シ」ョウチョウにつなげられます。
これらの薬は、腸内細菌の作用で、レインアンスロンという物質になります。生成したレインアンスロンは、大腸を刺激することで大腸の運動を促進します。
ラキソベロン(ピコスルファート)も大腸細菌叢由来のアリルスルファターゼによりジフェノール体に加水分解されます。この生成されたジフェノール体が大腸を刺激します。
腸内で加水分解され、生成物が大腸を刺激します。
マグミット(酸化マグネシウム)は、炭酸水素マグネシウムに腸内で分解されます。この炭酸水素マグネシウムは腸管から吸収されにくいため、浸透圧が高まります。浸透圧が高まると、腸管に水分を引っ張るので、便を柔らかくすることができます。
バルコーゼ(カルメロース)は、腸管内の水分を吸収して膨張することで、排便を促進します。
モニラック(ラクツロース)を飲むと、ヒトはモニラック(ラクツロース)を分解する酵素を持たないため、下部消化管に到達します。下部消化管に達したモニラック(ラクツロース)は浸透圧を高めるため、排便を促進します。
クロライドとは、塩化物イオン(Cl-)のことです。クロライドはクロライドチャネルと呼ばれるトンネルのようなものによって行き来します。小腸粘膜上皮細胞には、クロライドチャネルが存在します。
ここにアミティーザ(ルビプロストン)が作用することで、クロライドチャネルが活性化し、クロライドが腸管の内腔に出てきます。そうすると、ナトリウムイオン(Na+)も腸管内腔に出てきて、水分も引っ張られます。よって、腸管内に水分がある状態になるため、排便を促進します。
回腸の末端には、胆汁酸トランスポーター(IBAT;ileal bile acid transporter)というものが存在します。この胆汁酸トランスポーターは、胆汁酸の再吸収に関わります。
グーフィス(エロビキシバット)は、胆汁酸トランスポーターを阻害することで大腸に流入する胆汁酸を増やします。
詳細は割愛しますが、胆汁酸が増えることで、大腸に以下の2つの作用をもたらします。
これらの作用によって、便秘を改善します。