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緑内障は、眼圧が高まることで視神経を障害することで起こります。視神経が障害されると、視界が狭まっていき、失明にまでなってしまうこともあります。

水風船をイメージしてください。水風船に水を入れていくと風船が膨らみます。眼も同じように、水がたまることで眼圧が上がっていきます。この眼圧を上げる原因となる水を、眼房水と言います。

眼房水は毛様体で作られ流れていき、大部分はシュレム管から流出していきます。眼房水の出口であるシュレム管の近くの構造に隅角というものがあります。この隅角の構造によって、緑内障は大きく2つにわけられます。
イメージとしては、閉塞隅角緑内障は、排水溝にふたが閉まってしまっている状態、開放隅角緑内障は排水溝にごみがたまり、詰まってしまっている状態となります。

緑内障治療薬には以下のようなものがあります。
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毛様体筋にあるM3受容体を刺激すると、毛様体筋の収縮が起こります。毛様体筋が収縮すると、排水溝であるシュレム管が開きます。よって眼房水の流出が増えます。

サンピロ(ピロカルピン)は直接M3受容体を刺激します。ウブレチド(ジスチグミン)はコリンエステラーゼを阻害し、アセチルコリンを増やすことでM3受容体を刺激します。
これらの薬は瞳孔括約筋のM3受容体も刺激しますので、縮瞳が起こることがあります。
先ほど大部分はシュレム管から、眼房水が流れるという話をしましたが、残りはぶどう膜強膜流水経路という排水溝を通り排出されます。

これらのプロスタグランジン誘導薬は、プロスタグランジンF2α受容体に作用し、ぶどう膜強膜流水経路から眼房水を流れやすくします。
プロスタグランジン誘導体の特徴的な副作用には以下のようなものがあります。
これらの副作用は通常使用を中止すると回復します。点眼後にあふれた点眼薬をふき取ることが推奨されるために入浴前に点眼して、入浴時に洗顔するように指導します。
先ほどまでの薬はプロスタグランジンF2αに作用して、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やしましたが、他にも受容体があります。それがプロスタマイド受容体です。
ルミガン(ビマトプロスト)はプロスタマイド受容体に作用することで、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やします。
デタントール(ブナゾシン)はα1受容体を遮断することで、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やします。
先ほど、排水溝が詰まってしまい、眼房水が流出しにくくなっているという話をしました。グラナテック(リパスジル)はRhoキナーゼと呼ばれる酵素を阻害することで、眼房水の流出抵抗性を改善します。

利尿薬でも出てきた、炭酸脱水酵素ですが、眼房水の産生にも関わります。これらの薬は炭酸脱水酵素を阻害することで、眼房水の産生を抑えます。
トルソプト(ドルゾラミド)は、pHが酸性寄りなので、点眼時に刺激感を感じることがあります。
エイゾプト(ブリンゾラミド)はトルソプト(ドルゾラミド)の刺激感は少ないものの、白濁していて白濁物質が眼周囲に付着することがあり、点眼時に霧視を感じることがあります。
毛様体の輸入動脈にあるβ2受容体を遮断することで血管を収縮します。血管が収縮すると、無駄な水は入ってこなくなり、眼房水の産生を抑えられます。

β遮断薬の特徴的な副作用では、循環器では血圧低下、心拍数低下、呼吸器では咳や喘息の誘発などがあります。
詳しい機序はわかっていませんが、α2受容体を刺激することで、眼房水の産生を抑え、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を促進します。
点眼薬は一般的に5分ずらして使うことが多いので、本数が増えるとそれだけ面倒くさいです。そのため配合剤は患者の負担を軽減できます。