緑内障治療薬、眼房水を減らして眼圧を下げる。

緑内障治療薬、眼房水を減らして眼圧を下げる。

緑内障は眼房水などによって、眼圧が上がることが原因となります。緑内障治療薬は、眼房水の排出を増やしたり、産生を抑制することによって、効果を示します。

Sponsored Link

緑内障治療薬、眼房水を減らして眼圧を下げる。

緑内障は、眼圧が高まることで視神経を障害することで起こります。視神経が障害されると、視界が狭まっていき、失明にまでなってしまうこともあります。

 

 

眼圧が上がる原因

水風船をイメージしてください。水風船に水を入れていくと風船が膨らみます。眼も同じように、水がたまることで眼圧が上がっていきます。この眼圧を上げる原因となる水を、眼房水と言います。

 

 

眼房水は毛様体で作られ流れていき、大部分はシュレム管から流出していきます。眼房水の出口であるシュレム管の近くの構造に隅角というものがあります。この隅角の構造によって、緑内障は大きく2つにわけられます。

 

  • 閉塞隅角緑内障;隅角が狭くなったり、閉じたりしてしまい、眼圧が上がる
  • 開放隅角緑内障;隅角は開いているが、眼房水を流出するところが詰まっていて眼圧が上がる

 

イメージとしては、閉塞隅角緑内障は、排水溝にふたが閉まってしまっている状態、開放隅角緑内障は排水溝にごみがたまり、詰まってしまっている状態となります。

 

 

緑内障治療薬

緑内障治療薬には以下のようなものがあります。

 

  • 副交感神経刺激薬
  • プロスタグランジン誘導体
  • プロスタマイド誘導体
  • α1受容体遮断薬
  • Rhoキナーゼ阻害薬
  • 炭酸脱水酵素阻害薬
  • β遮断薬
  • α2刺激薬
  • 配合剤

 

Sponsored Link

Sponsored Link

 

副交感神経刺激薬

サンピロ(ピロカルピン)、ウブレチド(ジスチグミン)

 

  • M3受容体の刺激

 

毛様体筋にあるM3受容体を刺激すると、毛様体筋の収縮が起こります。毛様体筋が収縮すると、排水溝であるシュレム管が開きます。よって眼房水の流出が増えます。

 

 

サンピロ(ピロカルピン)は直接M3受容体を刺激します。ウブレチド(ジスチグミン)はコリンエステラーゼを阻害し、アセチルコリンを増やすことでM3受容体を刺激します。

 

これらの薬は瞳孔括約筋のM3受容体も刺激しますので、縮瞳が起こることがあります。

 

プロスタグランジン誘導薬

レスキュラ(イソプロピルウノプロストン)、キサラタン(ラタノプロスト)、トラバタンズ(トラボプロスト)、タプロス(タフルプロスト)

 

  • ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水流出

 

先ほど大部分はシュレム管から、眼房水が流れるという話をしましたが、残りはぶどう膜強膜流水経路という排水溝を通り排出されます。

 

 

これらのプロスタグランジン誘導薬は、プロスタグランジンF2α受容体に作用し、ぶどう膜強膜流水経路から眼房水を流れやすくします。

 

プロスタグランジン誘導体の特徴的な副作用には以下のようなものがあります。

 

  • 上眼瞼のくぼみ
  • まつげの剛毛化
  • 虹彩の色素増加

 

これらの副作用は通常使用を中止すると回復します。点眼後にあふれた点眼薬をふき取ることが推奨されるために入浴前に点眼して、入浴時に洗顔するように指導します。

 

プロスタマイド誘導体

ルミガン(ビマトプロスト)

 

  • ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水流出

 

先ほどまでの薬はプロスタグランジンF2αに作用して、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やしましたが、他にも受容体があります。それがプロスタマイド受容体です。

 

ルミガン(ビマトプロスト)はプロスタマイド受容体に作用することで、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やします。

 

α1受容体遮断薬

デタントール(ブナゾシン)

 

  • ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水流出

 

デタントール(ブナゾシン)はα1受容体を遮断することで、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を増やします。

 

Rhoキナーゼ阻害薬

グラナテック(リパスジル)

 

  • 眼房水の流出抵抗性の改善

 

先ほど、排水溝が詰まってしまい、眼房水が流出しにくくなっているという話をしました。グラナテック(リパスジル)はRhoキナーゼと呼ばれる酵素を阻害することで、眼房水の流出抵抗性を改善します。

 

 

炭酸脱水酵素阻害薬

トルソプト(ドルゾラミド)、エイゾプト(ブリンゾラミド)

 

  • 眼房水の産生抑制

 

利尿薬でも出てきた、炭酸脱水酵素ですが、眼房水の産生にも関わります。これらの薬は炭酸脱水酵素を阻害することで、眼房水の産生を抑えます。

 

トルソプト(ドルゾラミド)は、pHが酸性寄りなので、点眼時に刺激感を感じることがあります。

 

エイゾプト(ブリンゾラミド)はトルソプト(ドルゾラミド)の刺激感は少ないものの、白濁していて白濁物質が眼周囲に付着することがあり、点眼時に霧視を感じることがあります。

 

β遮断薬

チモプトール(チモロール)、ミケラン(カルテオロール)

 

  • 眼房水の産生抑制

 

毛様体の輸入動脈にあるβ2受容体を遮断することで血管を収縮します。血管が収縮すると、無駄な水は入ってこなくなり、眼房水の産生を抑えられます。

 

 

β遮断薬の特徴的な副作用では、循環器では血圧低下、心拍数低下、呼吸器では咳や喘息の誘発などがあります。

 

α2刺激薬

アイファガン(ブリモニジン)

 

  • 眼房水の産生抑制とぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出促進

 

詳しい機序はわかっていませんが、α2受容体を刺激することで、眼房水の産生を抑え、ぶどう膜強膜流水経路からの眼房水の流出を促進します。

 

配合剤

コソプト(ドルゾラミド、チモロール)、アゾルガ(ブリンゾラミド、チモロール)、ザラカム(ラタノプロスト、チモロール)、デュオトラバ(トラボプロスト、チモロール)、タプコム(タフルプロスト、チモロール)、ミケルナ(ラタノプロスト、カルテオロール)

 

  • 配合剤

 

点眼薬は一般的に5分ずらして使うことが多いので、本数が増えるとそれだけ面倒くさいです。そのため配合剤は患者の負担を軽減できます。

 

まとめ

  • 緑内障は眼圧が上がることが原因となる。
  • 眼圧を上げる要素には眼房水がある。
  • 緑内障治療薬は眼房水の排出を増やしたり、眼房水の産生を抑えたりすることで効果を示す。

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link