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前回の抗がん剤、代謝拮抗薬と細胞周期に続き、今回は抗腫瘍抗生物質をまとめていきます。抗腫瘍抗生物質は、細菌によって作られるためこのような名前がついています。
代表的な薬に以下のような薬あります。
がん細胞が増殖するにはDNAやRNAの合成が必要です。DNAやRNAの合成には、DNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼと呼ばれる酵素が関わります。
アントラサイクリン系はDNAと結合して複合体を作り、DNAポリメラーゼやRNAポリメラーゼを阻害します。その結果、DNAやRNAの合成を阻害します。
またDNAの合成には他にもトポイソメラーゼUという酵素が関わります。トポイソメラーゼUは2本鎖DNAを切った後の再結合に関わります。アントラサイクリン系はトポイソメラーゼUを阻害する作用も持ち合わせます。
アドリアシン(ドキソルビシン)は前回紹介したエンドキサン(シクロホスファミド)と合わせたレジメンであるAC療法が有名です。アドリアシン(ドキソルビシン)を見てもらうとわかるように赤い色をしているため、着色尿が出ることがあるのを服薬指導できるといいですね。
他にもアントラサイクリン系は心毒性が特徴的な副作用であり、総投与量に注意する必要があります。
これらの薬は、活性酸素を発生させてDNA鎖を切断します。
ペプレオ(ペプロマイシン)はブレオ(ブレオマイシン)より抗腫瘍性が強く、臓器内により分布しやすくなっています。
ブレオ(ブレオマイシン)に特徴的な副作用は間質性肺炎です。国試のゴロと一緒に。
ゴロの内容については解説するまでもないですが、某グループであるV〇がライブ中のダンスなどで足蹴りしているシーンなどをイメージすればよいのではないでしょうか。
他の薬でも間質性肺炎は起こりうる可能性があるので、注意深くみることが重要です。
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DNA間に橋を架けることによって、DNAの複製を阻害します。