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甲状腺ホルモンは、主にエネルギーの利用に関わるホルモンです。国家試験の時に、先生が「燃えよホルモン」のイメージを持ってくださいと言っていたことが今でも覚えています。多分「燃えよドラゴ〇」と音の響きが似ているので印象に残っているのでしょう(笑)
甲状腺機能低下症により、「燃えよホルモン」が減ると、代謝が悪くなり体重が増加したり浮腫が起きたりします。また、無気力な状態になったりと精神機能が低下することもあります。
逆に甲状腺機能亢進症により、甲状腺ホルモンが増えると、発汗や動悸、体重減少などが起こることがあります。
甲状腺ホルモンが作られるには以下のようなステップを踏んでいきます。
甲状腺濾胞細胞で作られたトリヨードチロニン(T3)、チロキシン(T4)は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって、分泌されます。
チラーヂンS(レボチロキシンナトリウム)は合成して作られたT4製剤、チロナミン(リオチロニンナトリウム)は合成して作られたT3製剤です。それぞれ甲状腺ホルモン受容体に結合することで、甲状腺ホルモンと同じような作用をします。
T3はT4と比べて、作用が強めですが、作用時間は短いです。現場では、チラーヂンS(レボチロキシンナトリウム)の方が圧倒的に使われています。
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これらの薬は、ヨウ素イオン(I-)を活性型ヨウ素(I2)にする酵素であるペルオキシダーゼを阻害することなどにより、甲状腺ホルモンの生合成を阻害します。
無顆粒球症が特徴的な副作用なので注意が必要です。甲状腺機能亢進症も現場では、メルカゾール(チアマゾール)が使われることが多い気がします。
その他にも、インデラル(プロプラノロール)が、甲状腺機能亢進症に伴う動悸や振戦に対して使われることがあります。