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前回の血栓溶解薬、フィブリンとプラスミンまでは、いわゆるサラサラの薬などを確認してきました。今回は逆に止血に関わる薬を確認していきます。
止血薬には、以下のようなものがあります。
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凝固系を確認したときに、ワーファリン(ワルファリン)はビタミンKと拮抗してプロトロンビンなどの合成を阻害するという話をしました。
これらの凝固系促進薬は、ビタミンK製剤であり、ワーファリン(ワルファリン)とは逆にビタミンKを補充し、プロトロンビンなどの合成を促進します。
ちなみにカチーフN(フィトナジオン)がビタミンK1、ケイツー(メナテトレノン)はビタミンK2です。「ケイツー」という商品名は「ビタミンK2」と結び付けられて覚えやすいですが、成分名はなかなか覚えにくいです。そのため、私は国家試験の時は画数で覚えました。フィトナジオンの「フ」は1画で書けるためビタミンK1、メナテトレノンの「メ」は2画で書けるためビタミンK2といった感じです。
血栓溶解薬を確認したときに、プラスミンがフィブリンを分解することで作用するという話をしました。
トランサミン(トラネキサム酸)はプラスミノーゲンやプラスミンに結合して抑制することで、プラスミンがフィブリンを分解するのを阻害します。
今回は止血でトランサミン(トラネキサム酸)を紹介していますが、実際では抗炎症作用を利用して咽頭痛に使われることが多いです。
アドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム)の作用機序はあまりわかっていません。血管における物の行き来を示す血管透過性などを抑制することで、血管の外に血液が出ないようにしているのではないかと考えられています。
アドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム)は薬の色の関係で、尿が黄色っぽくなることがあります。私の前の病院では、術後にアドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム)を愛用する先生がいたので、よく患者さんに話に行っていました。明るめの黄色が出ることがあり、患者さんが驚いてしまうことがあるため、服薬指導の時に伝えてあげることで、患者さんも心の余裕ができます。