抗不安薬、ベンゾジアゼピン系の作用時間を覚えよう

抗不安薬、ベンゾジアゼピン系の作用時間を覚えよう

現場で使われる抗不安薬の多くはベンゾジアゼピン系です。ベンゾジアゼピン系は作用時間が異なります。そのため作用時間が切り替えの判断材料になるため、覚えておくと便利です。

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抗不安薬、ベンゾジアゼピン系の作用時間を覚えよう

私はどちらかというと心配性です。ドアの鍵を閉めたか心配になったり、学生の時であればマークシートのマークがずれてないか不安になったり、様々な場面で不安や心配がありました。このようなことがあっても普通でいられれば問題はないのですが、人によってはイライラしたり、動悸や呼吸困難、不眠になったりと生活に支障をきたすレベルまでなってしまうことがあります。

 

 

このような不安を解消するのが、抗不安薬になります。

 

抗不安薬

抗不安薬には主に以下のような種類があります。

 

  • ベンゾジアゼピン系
  • セロトニン5-HT1A受容体刺激薬
  • 抗ヒスタミン薬

 

実際に良く使われるのはベンゾジアゼピン系になります。

 

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ベンゾジアゼピン系

睡眠薬でも良く使われるベンゾジアゼピン系。抗不安の作用機序もGABAA受容体が大きく関わります。GABAA受容体にはCl-チャネルというCl-イオンが通過できるトンネルがあります。

 

 

GABAA受容体には、ベンゾジアゼピン結合部位というのもあって、ベンゾジアゼピン系はそこにくっつきます。

 

ベンゾジアゼピン結合部位にベンゾジアゼピン系がくっつくと、GABAA受容体にGABAがくっつきなりやすくなります。GABAA受容体にGABAがくっつきやすくなると、Cl-チャネルが開きます。Cl-チャネルが開くと、Cl-が通れるようになり、細胞内にCl-がたまります。

 

Cl-イオンがたまると、過分極を起こし、抑制性神経の機能を亢進して不安を減少させると考えられています。

 

病院では、抗不安薬を持参薬として持ってくることがあります。しかし院内採用品に無い場合もあります。そうすると、院内採用医薬品への切り替えなければなりません。なるべく近いものを処方するための1つの判断材料として、作用時間があります。それをもとに提案すればおおむね先生もそれで処方してくれます。

 

  • 短時間型(6時間以内);リーゼ(クロチアゼパム)、デパス(エチゾラム)、コレミナール(フルタゾラム)
  • 中時間型(12〜24時間以内);ワイパックス(ロラゼパム)、ソラナックス(アルプラゾラム)、セニラン(ブロマゼパム)
  • 長時間型(24時間以上);セルシン(ジアゼパム)、セパゾン(クロキサゾラム)、エリスパン(フルジアゼパム)、バランス(クロルジアゼポキシド)、セレナール(オキサゾラム)、レスミット(メダゼパム)、メレックス(メキサゾラム)
  • 超長時間型;メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)、レスタス(フルトプラゼパム)

 

セロトニン5-HT1A受容体刺激薬

セディール(タンドスピロン)

 

  • セロトニン5-HT1A受容体刺激薬

 

神経伝達物質の1つであるセロトニンというものがあります。セロトニンはセロトニン受容体(5-HT受容体)にくっつくことで作用し、不安にも関わるとされています。

 

セディール(タンドスピロン)はセロトニン受容体のサブタイプの1つであるセロトニン5-HT1A受容体の刺激薬です。刺激をするということで一見不安を助長するのではないかと思ってしまいますが、セディール(タンドスピロン)の刺激があることで、セロトニンやセロトニン受容体多すぎじゃんと脳が判断して、減らしていきます。すると結果的にセロトニンの活動を抑制して、不安を改善するということになります。

 

 

ややっこしい作用のため、効果発現までに時間がかかるため継続して内服を続けるように指導することが重要です。

 

抗ヒスタミン薬

アタラックス(ヒドロキシジン)

 

  • 抗ヒスタミン薬

 

現場では、一時的な対応として注射液のアタラックスPの方が良く使われます。

 

まとめ

  • 抗不安薬で多く使われるのはベンゾジアゼピン系。
  • ベンゾジアゼピン系は作用時間を覚えることが重要。

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