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がんと人類は長いこと戦ってきました。がんの治療にはいくつか種類がありますが、そのうちの1つが化学療法と呼ばれる、いわゆる抗がん剤を用いた治療になります。
抗がん剤にも多くの種類があり、今回はアルキル化薬についてまとめていこうと思います。アルキル化薬の前に、DNAについて簡単に確認していきます。
DNAは、よく二重らせん構造をとっている絵を見かけると思います。これらの2本の線を細かく見てみると、塩基と呼ばれるものがつながっています。
塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)と4つの種類があります。アデニンとチミン、シトシンとグアニンが引き合うことで安定した二重らせん構造を保つことができます。
アルキル化薬はもともと毒ガス兵器の研究から開発された薬です。ヒトに害があるのを応用し、がん細胞をやっつけるように工夫されています。アルキル化薬には以下のようなものがあります。
細胞分裂をするには、DNAの二本の線が分離して、1本ずつになることが必要です。
アルキル化薬は先ほどのDNAのうち、グアニンに作用します。グアニンにアルキル基をくっつけて、DNAの二本の線が1本ずつに分離できなくします。ちなみにアルキル基は炭素と水素からなる修飾基です。
DNAが1本ずつ分離できなくなると、細胞分裂もできなくなるため、がん細胞をやっつけることができます。
エンドキサン(シクロホスファミド)のミキシングはかなり振り混ぜないと溶けないため、体力勝負になります(笑)エンドキサン(シクロホスファミド)ばっかりミキシングの日の前日は筋トレをしてはいけません(笑)
他にもエンドキサン(シクロホスファミド)は揮発性が高く、ミキシングする人が被ばくしてしまうため、閉鎖式と呼ばれるなるべく抗がん剤が漏れ出ないような道具を使って一般的にはミキシングします。
またエンドキサン(シクロホスファミド)は出血性膀胱炎が特徴的な副作用となり、メスナが発現抑制で使われることがあります。
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こちらもアルキル化をしますが、血液脳関門を通過できるため脳腫瘍にも使われます。