膵炎治療薬、トリプシンを阻害せよ。

膵炎治療薬、トリプシンを阻害せよ。

膵臓は、インスリンなどのホルモンだけでなく、トリプシンなどの消化酵素も分泌しています。膵炎治療薬はトリプシンなどのタンパク分解酵素を阻害することで効果を示します。

Sponsored Link

膵炎治療薬、トリプシンを阻害せよ。

膵炎は芸能人がよくかかっていて、おそらくアルコールの飲みすぎが原因じゃないかと思います。私が病院薬剤師をやっていたときに、膵炎で入院してきた患者がいましたが、カルテを見ると毎日日本酒を1升飲んでいたという記録がありました。毎日1升なんて、とても考えられないですが先生や看護師さんにこっぴどく叱られていたのを今でも覚えています(笑)

 

 

アルコールの他にも前回の胆石などが原因で、膵炎は起こります。

 

膵炎の症状としては、みぞおちあたりの腹痛や背部痛などがあります。

 

膵炎のメカニズム

膵臓というと、インスリンを分泌しているイメージが強いですが、消化酵素も分泌しています。先ほどの原因などにより、トリプシンが活性化されると、カリクレイン、エラスターゼ、ホスホリパーゼA2などが活性化されます。

 

 

これらの消化酵素が活性化されると、膵臓自身を自己消化し、炎症が起こってしまうのです。

 

膵炎となり、消化がうまくいかなくなると食べ物が分解できなくなり、未消化の便が出てきたり、栄養が吸収できなくなるので栄養不良となることもあります。

 

 

またボロボロとなった細胞ではインスリンがうまく働かず血糖値が上昇したり、逆にグルカゴンの働きが上手くいかず低血糖になったりと、血糖値のコントロールが不安定になったりします。

 

膵炎治療薬

H2ブロッカーや鎮痛薬などが使われることもありますが、メインはタンパク分解酵素阻害薬です。

 

Sponsored Link

Sponsored Link

 

タンパク分解酵素阻害薬

エフオーワイ(ガベキサート)、フオイパン(カモスタット)、フサン(ナファモスタット)、ミラクリッド(ウリナスタチン)

 

  • タンパク分解酵素阻害

 

これらの薬はトリプシンなどのタンパク分解酵素を阻害し効果を示します。

 

 

フオイパン(カモスタット)は内服薬で、エフオーワイ(ガベキサート)、フサン(ナファモスタット)、ミラクリッド(ウリナスタチン)は注射薬です。

 

エフオーワイ(ガベキサート)は配合変化を起こしやすいので注意が必要です。これも病院薬剤師時代に、病棟の看護師さんから相談があり配合変化を伝え、その時は問題なかったのですが、後日申し送りがうまくいかず、知らなかった別の看護師さんがエフオーワイ(ガベキサート)と何か(忘れました)を混ぜてしまい、配合変化してしまった苦い思い出があります(笑)連帯責任ということで、私も一緒に患者さんと先生に謝罪しに行きました。悔しいです!!(ザブング〇加〇)

 

まとめ

  • 膵臓は、インスリンなどのホルモンや消化酵素を出している臓器
  • 膵炎はトリプシンなどの消化酵素が活性化して、自己消化してしまっている状態。
  • 膵炎治療薬はトリプシンなどのタンパク分解酵素を阻害することで効果を示す。

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link