![胆石治療薬、コレステロール系胆石を溶かす](../img/header.jpg)
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胆石は、肝臓や胆嚢、胆管などにできる石のことです。
石ができると痛そうですが、無症状に経過することもあります。胆石の主な症状としては、右季肋部痛などの痛み、発熱、黄疸などがあります。
胆石には以下のような種類があります。
これらの中でも、コレステロール結石が大部分を占めます。コレステロール結石は名前の通り、コレステロールが結晶化し胆石となったものです。
手術が適応になったりして、あまり使われませんが、胆石には以下のような薬が使われます。
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肝臓で作られた胆汁は、胆嚢に貯められます。胆嚢に貯められた胆汁は、胆管を通り十二指腸に送られ、油脂の分解を助けたりします。その後胆汁は腸から吸収されて、肝臓へと戻ってきます。
胆石が作られる原因には、この胆汁の循環が悪いことがあげられます。これらのコレステロール胆石溶解薬は、胆汁の流れを良くしてくれます。胆汁の流れが良くなると、コレステロールは溶けるため、コレステロール系胆石の溶解を促進します。
ただ胆石の外殻が石灰化してしまっていると、コレステロールまで浸透できないため、適応は外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解となっています。
チノ(ケノデオキシコール酸)は、肝臓でのコレステロール合成を抑制する作用も持ち合わせています。
胆汁が胆管を通って、十二指腸に出る出口には、Oddi括約筋というゲートのようなものがあります。コスパノン(フロプロピオン)は、Oddi括約筋を広げて、十二指腸への排胆を増やします。
またコスパノン(フロプロピオン)は、胆道平滑筋の弛緩作用も示します。ノルアドレナリン(NAd)の分解には、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT;catechol-O-methyltransferase)が関わります。コスパノン(フロプロピオン)は、COMTを阻害することで、ノルアドレナリンの分解を防ぎます。ノルアドレナリンが増えると、β受容体を介した胆管平滑筋の弛緩作用が起こります。
これらの作用から、胆石症などの鎮痙に使われます。