Sponsored Link
前回のタンパク質の消化、吸収、代謝ではタンパク質について確認しました。今回は五大栄養素のビタミンについて見ていきます。ビタミンは体の働きの調節などに関わります。
ビタミンは炭素、水素、酸素などの元素からなり、体内で合成されるものもあれば、食事から摂取しなければならないものまであります。腸内細菌で作られるものには、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビタミンK、ビオチンなどがあります。そして、ビタミンは大きく2つのグループにわけることができます。
Sponsored Link
Sponsored Link
水に溶けやすいビタミンを水溶性ビタミンと言います。水溶性ビタミンの多くは補酵素として働き、酵素反応に関わります。水溶性ビタミンは貯蔵されないため、過剰症はほぼ起こりません。
水溶性ビタミンには以下のようなものがあります。
肉類などに多く含まれ、活性型はチアミンピロリン酸(TPP)です。
きのこなどに含まれていて、活性型はフラビンモノヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)
活性型はテトラヒドロ葉酸
レバーなどに含まれていて、活性型はニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)
酵母などに含まれていて、活性型はコエンザイムA(CoA)
卵黄などに含まれていて、活性型はビオチン
レモンなどに含まれていて、活性型は特にありません。
牛乳などに含まれていて、活性型はピリドキサールリン酸(PLP)
活性型はメチルコバラミン、アデノシルコバラミン
水溶性ビタミンに対して、水に溶けにくいものを脂溶性ビタミンと呼びます。脂溶性ビタミンのうちビタミンAとDは過剰症が知られています。
脂溶性ビタミンには以下のようなものがあります。
脂溶性ビタミンだけ(DAKE)と覚えると簡単に覚えられます。これを覚えれば消去法で水溶性ビタミンも覚えられます。
緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンはプロビタミンAの一種で、摂取後ビタミンAとなります。
前駆体が紫外線を受けて生じたビタミンD3は肝臓と腎臓で水酸化を受けて活性型ビタミンD3となります。
ビタミンEは大豆油などに含まれます。
ビタミンKのうち、ビタミンK1で有名なのは納豆です。ビタミンK2は腸内細菌により合成されるので、欠乏症は起こしにくいです。