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前回のビタミンKの働き、多く含む食品、薬との併用のまとめでは、ビタミンKについて見ました。今回はビタミンB1について見ていきたいと思います。
ビタミンの中で最初に見つかったのが、ビタミンB1です。1910年に鈴木梅太郎が米ぬかの中から単離成功しました。そのイネの学名であるoryzaからオリザニンと命名しました。
しかし同じ時期である、1911年ポーランドのフンクも米ぬかから発見し、生命に必要なアミン(vital amine)と名付けるきっかけとなりました。
ビタミンB1には、チアミン一リン酸(TMP)、チアミン二リン酸(TPP)、チアミン三リン酸(TTP)などの種類があります。これらは空腸で脱リン酸化されてチアミンとなり、体内に吸収されます。体内で吸収されたチアミンは再びリン酸化されます。
ビタミンB1は水溶性ビタミンであるため、調理の際に失われてしまいがちです。
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ビタミンB1には以下のような働きがあります。
そのため、ビタミンB1が不足すると、糖代謝が低下してしまいます。その結果食欲不振、手足のまひ、運動能力の低下などの症状が起こります。さらに進行すると脚気やウェルニッケ脳症が起こる可能性があります。
ビタミンB1は過剰症が起こりにくいと言われています。
以下の食品はビタミンB1を多く含む食品と言われています。
ビタミンB1は水に溶けやすく、熱に弱いです。そのため調理をすると、一部が失われてしまいます。よって、よりたくさんのビタミンB1を含む食品を食べるしかないのですが、このほかにもアリシンと呼ばれる成分を含む食品と摂取することでビタミンB1の吸収を高められます。アリシンとビタミンB1を同時にとることで、脂溶性で、熱に強く、長時間作用するアリチアミンとなります。
アリシンを多く含む食品にはにんにく、ニラ、ねぎ、玉ねぎなどがあります。
ビタミンB1と薬の相互作用を起こすものは現在添付文書上では特にありません。