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前回の水道総論、地表水と地下水では水道の全体像を見ました。浄水場が水をきれいにしれてくれるおかげで私たちはきれいなお水を使うことができます。浄水する工程は、沈殿→ろ過→殺菌という流れで行われます。今回はそのうち、沈殿とろ過について見ていきたいと思います。
イメージとしては異物などを集めて沈殿させて、それをろ過することで取り除くという感じです。この沈殿とろ過の方法は大きく2つにわけられます。
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緩速ろ過は名前の通りゆっくりろ過されます。ゆっくりろ過されるだけあってきれいなお水ができます。イメージとしてはカリスマ美容師といった感じでしょうか。時間をかけて丁寧に切ることで理想のヘアスタイルに近づけてくれます。
まず時間をかけて原水中のゴミたちを沈殿させます。これを普通沈殿と言います。普通沈殿させた後、上澄を移して緩速ろ過します。緩速ろ過は砂層を通しておこなわれるため、砂の表面にいる好気性微生物が分解をしてくれます。
緩速ろ過のメリットとデメリットとしては以下のようになります。
急速ろ過は名前のように速くろ過されます。速くろ過されるため、まぁまぁきれいなお水ができます。こちらも散髪で例えるならば、1000円カットでしょうか。それなりの髪形に整えてくれます。
こちらはスピードを高めるために薬品を使ってゴミを沈殿させます。これを薬品沈殿と言います。薬品沈殿で使われる凝集剤は、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどが使われます。ひっかけ問題に酸化アルミニウムが選択肢にある場合がありますが、これは使えません。なぜなら爆発性があるからです。
薬品沈殿させたのち、急速ろ過させます。こちらも砂層を通すのですが、早すぎて汚れは砂の内部にくっつくため先ほどの緩速ろ過のような好気性微生物による分解は期待できません。
急速ろ過のメリットとデメリットとしては、緩速ろ過の逆です。
次回は消毒について見ていきます。