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前回の溶存酸素(DO)、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)とは?までは主に水圏について見てきました。今回からは気圏について見ていきます。今回は大気汚染物質について見ていこうと思います。
今回見ていく大気汚染物質は以下のようなものです。
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硫黄酸化物は気管支喘息や、酸性雨の原因となります。硫黄酸化物は気管支で、窒素酸化物は肺というのがポイントです。これは水溶性の違いが関わっているとされています。硫黄酸化物は水溶性が高く気管支の粘膜のところで溶けます。窒素酸化物は硫黄酸化物より水溶性が低いため肺の粘膜のところで溶けます。
硫黄酸化物は工場の化石燃料などの燃焼により発生します。
国家試験的に測定法を抑えるのがとても重要です。硫黄酸化物は、溶液導電率法、トリエタノールアミン・パラロザニリン法が関わります。溶液導電率法は、空気を過酸化水素水に反応させて、発生した硫酸の導電率を測ります。
最後にゴリゴリのゴロでまとめるのでこうご期待(笑)
窒素酸化物は肺障害やメトヘモグロビン血症などの原因となります。
窒素酸化物は空気中の窒素が、自動車などにより高温下で酸素と反応して生じます。これをサーマルNOxと言います。一方で燃料中の窒素化合物が酸化されて生じる窒素酸化物をフューエルNOxと言います。
窒素酸化物の測定法はザルツマン法です。詳細は割愛しますが、ザルツマン試薬とNO2が反応してできるアゾ色素を測定します。
一酸化炭素は一酸化炭素中毒で有名なように酸素欠乏症を起こします。これは、酸素より一酸化炭素がヘモグロビンへの結合能が高いからです。
一酸化炭素はアイドリングなどの燃料の不完全燃焼により発生します。
一酸化炭素の測定法は非分散型赤外線吸収装置を用いた赤外線吸収法などにより行われます。
浮遊粒子状物質(SPM)は、suspended particulate matterの略で、大気中に浮遊する粒径10μm以下のもののことを言います。気管支喘息などの原因となります。
浮遊粒子状物質(SPM)は火山活動などの自然に発生するものもあれば、ディーゼル車などから発生するものもあります。
浮遊粒子状物質(SPM)の測定法は、ろ紙による重量濃度測定法などがあります。10μm以下の粒子をろ紙に集めて重さを測ります。
微小粒子状物質(PM2.5)は先ほどの浮遊粒子状物質(SPM)よりさらに粒子径が小さく2.5μm以下のものを言います。粒径が小さいため、肺まで届きやすくなっています。
浮遊粒子状物質(SPM)が自然にもともとあるものに対して、微小粒子状物質(PM2.5)は人工物(人間のせい)が主な発生源となります。
微小粒子状物質(PM2.5)の測定法もろ紙による重量濃度測定法などがあります。
光化学オキシダントは自動車の排気ガスなどに含まれるNOxや炭化水素に紫外線や酸素が反応して生じるオゾンやパーオキシアシルナイトレート(PAN)などのことを言います。眼の刺激や呼吸困難の症状が現れます。
光化学オキシダントの測定法は中性ヨウ化カリウム法です。光化学オキシダントとの反応により生じるヨウ素の吸光度を測ります。
では、全ての測定法を見た上でゴリゴリのゴロを紹介します。
イメージ作りの物語を。野ザルが温泉に入ることがあるかと思いますが、なんと入っている温泉が硫黄が溶けたローズの香りのする風呂でした。極上の癒しを求めた野ザルは風呂につかりながら、コーヒーを飲みながら紅葉を眺めたという話です。
ゴロを使う場合、どこで語句が途切れるかが重要なのでしっかり意識して覚えてください。