ナイアシンの働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

ナイアシンの働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

ナイアシンとはニコチン酸とニコチンアミドの総称で体内ではNADやNADPとして存在し、酸化還元反応の補酵素として働きます。アマリール(グリメピリド)、メトグルコ(メトホルミン)などの血糖降下薬と相互作用を起こすことがあります。

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ナイアシンの働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

前回のビタミンB12の働き、多く含む食品、薬との併用のまとめでは、ビタミンB12について見ました。今回はナイアシンについて見ていきたいと思います。

 

 

ナイアシン

ナイアシンとはニコチン酸とニコチンアミドの総称です。ニコチン酸は、タバコに含まれるニコチンと名前が似ていますが別物です。ニコチン酸はニコチンを酸化する作用がありnicotinic acidと英語ではなりますが、そこから頭文字をとってniacinと命名されました。

 

 

ナイアシンの活性体はニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)とニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)で、体内ではこれらの状態で存在します。ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)とニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)は酸化還元酵素の働きをサポートする補酵素として関わります。

 

ナイアシンは糖質、脂質、タンパク質のエネルギー代謝に関わり、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)は主に糖質や脂肪酸のエネルギー獲得の反応に関わります。一方でニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)の還元型であるNADPHは脂肪酸やステロイドの合成に関わります。

 

ナイアシンは酸化還元に関わりますが、不足するとペラグラと呼ばれる皮膚疾患を起こすことがあります。ペラグラはイタリア語で「荒れた皮膚」さし、皮膚に炎症が起こり暗褐色の色素沈着などが起こることがあります。

 

ナイアシンの過剰症

ナイアシンの過剰症は現在のところ特にないとされています

 

ナイアシンを多く含む食品

以下の食品はナイアシンを多く含むと言われています。

 

  • 動物性;かつお、きはだまぐろ、牛豚の肝臓、鶏肉
  • 植物性;ひらたけ、えのき、エリンギ、落花生

 

ナイアシンと薬の相互作用

ナイアシン(ニコチン酸製剤)と薬の相互作用の代表例には以下のようなものがあります。

 

  • アマリール(グリメピリド);肝臓でのブドウ糖の同化を抑制し血糖を上昇させる
  • オイグルコン(グリベンクラミド) ;肝臓でのブドウ糖の同化を抑制し血糖を上昇させる
  • グリミクロン(グリクラジド) ;肝臓でのブドウ糖の同化を抑制し血糖を上昇させる
  • ジベトス(ブホルミン) ;肝臓でのブドウ糖の同化を抑制し血糖を上昇させる
  • メトグルコ(メトホルミン) ;肝臓でのブドウ糖の同化を抑制し血糖を上昇させる
  • グルファスト(ミチグリニド);血糖を上昇させる
  • スターシス(ナテグリニド) ;血糖を上昇させる
  • ランタス(インスリン製剤) ;血糖を上昇させる
  • ヒューマリン(インスリン製剤) ;血糖を上昇させる
  • ミニプレス(プラゾシン);血管拡張作用を増強

 

まとめ

  • ナイアシンは酸化還元酵素の補酵素として働く
  • ニコチン酸製剤は血糖降下薬の一部と相互作用を起こすことがあるため注意が必要。

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