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前回の室内環境、カタ冷却力、気動、感覚温度、アスマン通風乾湿計、カタ温度計などのまとめでは、室内の気温や湿度などを見ました。これら以外にも室内では気をつけることがあります。それは室内の汚染物質です。今回は二酸化炭素の必要換気量や換気回数について見ていきます。久しぶりの計算問題メインにやっていきます。
室内における汚染物質を許容濃度以下にするために必要な換気量を必要換気量と言います。例えば二酸化炭素の室内空気中の濃度は0.1%以下が望ましいとされています。
習うより慣れよということで例題を見ていきます。
6人の患者が入院している病室がある。この病室の天井には1か所排気口があり、換気が行われている。患者の呼気による二酸化炭素排出量が一人当たり15L/h、外気の二酸化炭素濃度を0.03%、室内の二酸化炭素許容濃度を0.1%とする時、この病室の必要換気量(m3/h)はいくらか?
必要換気量は以下の式で求められます。
薬剤の時と同じように単位を合わせることに気をつけて、この式に当てはめるだけです。
患者の呼気による二酸化炭素排出量が一人当たり15L/hで、これが6人いるわけですから、M=15×6=90(L/h)。ただし、求める必要換気量の単位は(m3/h)なので、これに換算して、M=0.09(m3/h)
Cs-C0=0.1-0.03=0.07
以上を代入して、V=128.6(m3/h)。これが答えです。
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換気回数は1時間に置換される空気量を室内気積で割った値を言います。
同じく例題を見ていきます
6人の患者が入院している病室の必要換気量が120(m3/h)の時、この病室の必要換気回数(回/h)はどれか?ただし、この病室の床面積は80(m2)、床から天井までの高さは3(m)の直方体とする。
換気回数は以下の式で求められます。
1時間当たりの換気量は、問題文にあるように120(m3/h)です。
室内気積は、病室の体積と等しくなるため、80(m2)×3(m)=240(m3)
これを代入して、0.5(回/h)。これが答えです。