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前回のモントリオール議定書、京都議定書、ロンドン条約、バーゼル条約、ワシントン条約の覚え方では、環境問題と国際的な取り組みについて見てきました。今回は引き続きオゾン層について見ていきたいと思います。
大気は大きく2つの層にわかれ、地面の方から対流圏と成層圏からなります。オゾンは紫外線により酸素から作られていて、オゾン層が成層圏に存在しています。
オゾン層は太陽光のうち紫外線を吸収する作用があり私たちを紫外線から守ってくれています。紫外線には波長の長い順からUVA、UVB、UVCの3つに分けられていて、UVAは透過力が強いです。そのため、オゾン層で吸収できるのはUVCがメインとなります。
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オゾン層が破壊され紫外線を受けると、日焼けなどのイメージが強いですが眼などにも影響が出てくることがあります。紫外線は波長が短く透過力が小さいため角膜などに炎症を起こし、結膜炎や角膜炎の原因となったりします。それに対して赤外線は波長が長く透過力が大きいため水晶体の方まで届き白内障の原因となったりします。
UVCなどの紫外線から守ってくれるオゾン層ですが、これが近年破壊が進んでいます。オゾン層を壊すものには、フロン、ハロン、1,1,1-トリクロロエタン、四塩化炭素、臭化メチルなどがあり、中でもフロンやハロンは深刻な影響を与えます。
フロンには、CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)などがあります。フロンはクロロと名前にあるように構造式内に塩素を含みます。これが塩素ラジカルとなり、オゾンを破壊します。CFC(クロロフルオロカーボン)はかつて冷媒剤、スプレー剤などに使われていましたが、対流圏で分解されにくくオゾン層を破壊してきました。
そこで出てきたのが代替フロンと呼ばれるHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)です。これらはCFC(クロロフルオロカーボン)と比べると、水素原子をいれることで対流圏での分解がされやすいのが特徴です。
これらのフロンの名前を見ていると、もう一つ気づくことがあります。それはすべてにおいて「フルオロカーボン」と入っていることです。フルオロカーボンが入っていると温室効果があるため地球温暖化には悪影響を及ぼします。フロンについて簡単にまとめると以下のようになります。
最後にハロン(ブロモフルオロカーボン)ですが、フロンと大きく違うのは臭素ラジカルがオゾン層の破壊に関わることです。臭素ラジカルは塩素ラジカルと比べてオゾン層破壊作用が強いです。