Sponsored Link
前回の食物連鎖と生物濃縮。生物体量(バイオマス)、生産力とは?では、食物連鎖について見ました。今回は水圏、特に水道について見ていきたいと思います。
普段当たり前のように使っている水道ですが、どれくらい使っているでしょうか?大都市で1日あたりに一人が使う水の量は350〜550Lくらいと言われていて、これを聞くと想像以上に水を使っていることがわかります。水圏では海が水の約97%を占めるわけですから貴重なお水です。
Sponsored Link
Sponsored Link
では、水はどのような流れとなっているでしょうか?ざっくりとした全体像としては、ダム→浄水場→家庭→下水道→下水処理場→ダム・・・・となっています。この流れによって、きれいな水を私たちは使うことができています。水道がしっかりと整備されていないと、赤痢や腸チフスなどの感染症を起こしてしまいます。そういう意味でも、水道を当たり前のように使えることに感謝しなければなりません。
なお、上水道はほとんど普及されているのに対して、下水道は70%くらいと言われています。残りの30%に関しては浄化槽へと行きます。
浄水場で浄化される前の水を原水と呼びます。原水は大きく2つにわけることができます。
地表水は名前の通り、川などの表に出ている水です。それに対して地下水は、地下に染み出してできた水です。それゆえ、それぞれ水の性質が変わってきます。ポイントは溶存酸素と微生物の関係です。
まず、地表水は地下水に比べて表に出ているので溶存酸素が多くなります。そして、地表水は地下水に比べて微生物がいるので生態系が循環し自浄作用があります。しかし、地表水の中のうち湖沼水はまれにカビ臭が発生してしまうことがあります。これは細菌や藻類がジェオスミンなどのカビ臭物質を作るからです。
地表水に対して地下水は表に出ていないため溶存酸素が少なくなります。地面を透過するため、地下水は地表水と比べてカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含みやすく、いわゆる硬水となります。地下水は細菌汚染はされにくいですが、微生物が少ないため一度汚れてしまうと、元の状態に戻すのは難しいです。