脂質の変敗、酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価の覚え方

脂質の変敗、酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価の覚え方

変敗は脂質の変質のことを言います。不飽和脂肪酸の酸化の流れを抑えることで酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価がどのようになるのかを覚えることができます。

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脂質の変敗、酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価の覚え方

前回の食品の腐敗は温度、pH、水分活性が原因では腐敗について見ました。今日は続いて、変敗について見ていきます。前回でも軽く触れたように、変敗は脂質が変質することでしたね。油も空気に触れ、変敗を起こすと色や味、臭いの変化が起こるだけでなく、人体にとっても有害です。

 

 

変敗は二重結合が多い不飽和脂肪酸が起こしやすいです。なぜなら二重結合が多いということはメチレン基が増えるからです。メチレン基が多いと水素が取れると共鳴ができ、反応を起こしやすくなります。

 

 

不飽和脂肪酸の酸化

不飽和脂肪酸(RH)の酸化を例に見ていきます。

 

 

はじめに光や熱によって、不飽和脂肪酸(RH)のメチレン基から水素が取られ、脂肪酸ラジカルR・となります。

 

次に酸素と反応してペルオキシラジカルROO・ができます。このペルオキシラジカルROO・は不飽和脂肪酸(RH)の水素を引き抜き、ヒドロペルオキシドROOHとなります。なお水素を引き抜かれた不飽和脂肪酸(RH)は、また脂肪酸ラジカルR・となるため、この反応は連鎖的に起こります。

 

最後に金属イオンなどが関わり、ヒドロペルオキシドROOHは分解され、マロンジアルデヒド、カルボニル化合物、低級脂肪酸などになります。

 

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油脂の変質試験

以下のようなものがあり、どれくらい変敗が起きているかを知ることができます。

 

  • 酸価;油脂中の遊離脂肪酸の量を示す。油脂1gを中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数。
  • ヨウ素価;油脂中の不飽和脂肪酸の量を示す。油脂100gに吸収されるハロゲンの量をヨウ素のg数で表す。
  • 過酸化物価;ヒドロペルオキシドなどの過酸化物の量を示す。油脂1kgにより酸化されるヨウ化カリウム中の要素のミリ当量数
  • チオバルビツール酸試験値;マロンジアルデヒドなどのアルデヒドの量を示す。油脂1gがチオバルビツール酸と反応して生成する赤色色素の吸光度
  • カルボニル価;カルボニル化合物の量を示す。2,4-ジニトロフェニルヒドラジンと反応して生成する赤褐色色素の吸光度

 

ずらずらと書いてしまいましたが、国家試験的に抑えるべきは変敗によってこれらの数値がどうなるかということです。

 

  • 酸価;あがる(最終産物は低級脂肪「酸」なので酸は増える)
  • ヨウ素価;さがる(ヨウ素によって二重結合は減る)
  • 過酸化物価;あがって、さがる(過酸化物は中間生成物なので、あがって下がる)
  • チオバルビツール酸試験値;あがる(最終産物はマロンジアルデヒドなので、アルデヒドは増える)
  • カルボニル価;あがる(最終産物はカルボニル化合物なので、カルボニルは増える)

 

先ほどの不飽和脂肪酸の流れをしっかり抑えれば、理論的に抑えることができます。理論的に抑えたところで、一応覚え方を紹介します。

 

 

やや強引ですが、それぞれをひらがなにして、最後の文字に注目してそれが上がっているのか下がっているのかで覚えます。

 

あと合わせて私の大学の卒試では酸価、ヨウ素価、過酸化物価の油脂のg数とかも問われたことがあったので合わせて紹介します。

 

 

こちらは漢字にした時の文字数に合わせて覚えます。

 

まとめ

  • 変敗は脂質の変質のこと
  • 不飽和脂肪酸の酸化の流れを抑える
  • 酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価がどうなるのかを抑える

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