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新型コロナウイルスが世界的な流行となってしまいました。新型コロナウイルスなどの対策の元となってくるものの1つには疫学があります。疫学は集団における疾病など事象の頻度や分布を観察して、その発生要因を究明して、予防や改善を行うことを言います。今回は疫学の総論を見ていきたいと思います。

まず疫学の例の1つである脚気の対策から見ていきましょう。
明治時代の兵士で脚気が流行り、当時は脚気の原因はビタミンB1とわかっていませんでした。
高木兼寛はイギリスで栄養学を学んだ海軍医で、脚気の原因が栄養バランスの偏りではないかと考えました。そこで兵士を二つの群に分けて、片方の群には白米中心の和食から大麦や肉を加えた食事に変更しました。その結果、脚気の改善に成功しました。
まだこのころはビタミンB1は見つかってすらいませんでしたが、疫学的な介入により脚気への対策ができました。
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冒頭でもお話ししたように、疫学の主な対象は感染症となります。疫学の三要因(感染症成立の三要因)をインフルエンザを例に表すと、
となります。これらの疫学の三要因(感染症成立の三要因)はバランスを保ち、インフルエンザにならないようになっていますが、このバランスが崩れることでインフルエンザになったり、流行が起こってしまうと考えられています。逆を返せば、疫学の三要因(感染症成立の三要因)に気をつけて生活をすることで感染リスクを減らすことができます。

新型コロナウイルスでも同じことが言えます。この場合、病因である新型コロナウイルスはまだわからないことが多くどうしようもできません。しかし、宿主要因と環境要因に関してはある程度対応できます。そのため、日々三密を避けたり、手洗いうがいをしたり、クラスターを調べたりしているのです。
疫学には色々なものがあり、まず対象を観察するだけの観察研究、先ほどの脚気のように介入を行う介入研究にわけられます。
観察研究はさらに暴露や疾病の頻度や分布を観察する記述疫学、要因と疾病の因果関係を推測する分析疫学にわけられます。

次回は、これらを細かく見ていきます。