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前回の地球をとりまく自然環境、気圏、水圏、地圏では、地球の構成要素などを見てきました。今回は生態系について見ていきたいと思います。生態系は生物集団と非生物集団からなり、うまく循環することが大事です。これらが崩れると環境問題となってしまいます。
生態系を作る者たちは以下の3つにグループ分けされます。
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生産者は無機物質から有機物質を生合成できます。このような生物を独立栄養生物と言います。生合成というワードからイメージできるように生産者の代表例は植物、植物プランクトン、硝化細菌などがあります。硝化細菌についてはあとで述べます。
消費者は有機物質を栄養として摂取します。つまり自分で有機物を作ることができず、他の生物から有機物質を得る必要があります。このような生物を従属栄養生物と言います。消費というワードからもイメージできるように消費者の代表例は動物、動物プランクトンなどがあります。
分解者は動物の死骸や排泄物などの有機物質を無機物質に分解します。分解者も生きていくには有機物質が必要なので従属栄養生物ということができます。代表例は細菌や真菌などがあります。
これらの関係性を図式化すると以下のようになります。
この図からも硝化細菌が例外であることがわかります。硝化細菌は光合成は行わないけれども化学合成を行う独立栄養生物です。「硝化」というワードが出てきたように、生態系を生産者→消費者→分解者→生産者→消費者→分解者・・・・という流れで循環させるには窒素の流れが重要となってきます。
生物が死ぬとNH4+が発生します。このNH4+を硝化細菌がNO2-やNO3-へと酸化します。これらのNO2-やNO3-はさらに、脱窒菌よ呼ばれる微生物により窒素まで還元されます。
その結果、大気に窒素供給されます。前回の気圏には窒素が多いという話にもつながりますね。しかし、この窒素を植物は葉っぱから取り込んだりすることはできません。根っこから取り込みます。
大気中の窒素は根粒菌と呼ばれる微生物により還元され、NH4+となります。このNH4+根っこから取り込み植物はタンパク質合成などに利用しています。