逆転層が起こると、無風状態となり大気汚染物質が滞留する

Sponsored Link

対流圏における大気汚染物質、逆転層とは?

前回の大気汚染物質と測定法のゴロでは大気汚染物質について見ました。今回は大気汚染が起こりやすくなる逆転層について見ていきたいと思います。

 

 

対流圏

オゾン層のところでも学びましたが、大気は大きく2つにわかれ、対流圏と成層圏からなりました。オゾン層がある成層圏ではほぼ無風だったのに対して、対流圏では風が起こります。

 

一般的に高度100mにつき温度が約1℃下がります。例えば地上が10℃だとすると、上空200mは8℃となります。ここで地上から上昇気流が発生します。一方で上空からは下降気流が発生して風が起こります。

 

 

しかし実際には様々な条件によって上空の気温が8℃になるとは限りません。例えば上空200mgの気温が5℃だったとしましょう。そうすると、上空からの下降気流は大きくなり、いわゆる強風となります。つまり大気が不安定な状態となります。

 

逆に上空200mの気温が9℃だったとしましょう。そうすると下降気流は小さくなり、弱風となります。つまり大気は安定する形になります。

 

Sponsored Link

Sponsored Link


 

逆転層

先ほどは地上の方が温度が高く、上空の気温が低いという形でした。しかし、まれにこれが逆になることがあります。これを逆転層と言います。つまり逆転層では上空の気温が高く、地上の温度が低くなります。逆転層が起こると、地上の空気は下に行きます。上空の空気は上に行きます。つまり無風状態となります。

 

 

無風状態ということは大気としては極めて安定な状態と言えます。しかしこれは逆を返せば地上で大気汚染が起こった時に地上に汚染物質が滞留してしまうことになります。

 

逆転層には以下のようなものがあります。

 

  • 放射性逆転(接地逆転) ;冬の晴天の日没後、地表面の温度低下が上空よりも速くなったりすることで生じる逆転層
  • 地形性逆転;冷たい空気が斜面に沿って、盆地や谷間に流れて生じる逆転層

 

ちなみに日本では放射性逆転(接地逆転)が多いです。

 

まとめ

  • 対流圏では風が生じ、一般的には高度100mにつき温度が約1℃下がる。
  • 地上の温度と上空の温度の差が高くなると強い風が起こり、大気が不安定になりやすくなる。
  • 地上の温度と上空の温度の差が小さいと風邪は弱まり、大気は安定しやすくなる。
  • 逆転層は地上の方が温度が低く、上空の温度が高くなる。
  • 逆転層が起こると、無風となりやすくなり、地上付近で大気汚染が起こった場合汚染物質が地上で滞留しやすくなる。
  • 日本では、放射性逆転(接地逆転)が多い。

Sponsored Link

対流圏における大気汚染物質、逆転層とは? 関連ページ

糖質の消化、吸収、代謝
多糖類のままではエネルギー源として利用されず、消化、吸収され単糖類になる必要があります。糖質の代謝には解糖系やクエン酸回路などがあり、エネルギー源を生み出します。グリコーゲンは貯金として貯められ、空腹時にグルコースに戻され血糖になります。
脂質の消化、吸収、代謝
中性脂肪(TG)やコレステロールなどの脂質は脂肪酸からできます。中性脂肪(TG)は貯蔵脂肪として働きます。太りすぎるとアディポネクチンの分泌が抑えられ、動脈硬化が進む恐れがあります。
タンパク質の消化、吸収、代謝
アミノ酸のうち、ケト原性アミノ酸のみの性質を示すのは、ロイシンとリシンです。空腹時には、タンパク質が分解され、グルコース・アラニン回路が働き、グルコースが作られます。生じたアンモニアは尿素回路で尿素に変換されます。
ビタミンの作用と欠乏症、過剰症
ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあり、腸内細菌が合成するものもあります。ビタミンの作用と欠乏症、過剰症についてまとめています。
ミネラルの作用と欠乏症
ミネラルには必須元素や必須微量元素があります。必須元素や必須微量元素などのミネラルは生理機能などに重要です。
タンパク質の評価法、生物価、正味タンパク質利用効率、アミノ酸スコアの計算
タンパク質の評価する方法には、生物価、正味タンパク質利用効率、アミノ酸スコアなどがあります。生物価、正味タンパク質利用効率、アミノ酸スコアの計算方法をまとめています。
エネルギーの収支。Atwater係数、呼吸商、窒素係数、食事誘発性熱産生、基礎代謝量
エネルギーの収支に関わるものには、Atwater係数、呼吸商、窒素係数、食事誘発性熱産生、基礎代謝量などがあります。肥満を改善するにはエネルギーの収支が重要です。
推定平均必要量、推奨量、目安量、耐容上限量、目標量、推定エネルギー必要量のまとめ
栄養素の過不足の指標には、推定平均必要量、推奨量、目安量、耐容上限量、目標量などがあります。エネルギーの過不足の指標には推定エネルギー必要量があります。
食品の腐敗は温度、pH、水分活性が原因
腐敗はタンパク質が微生物の増殖により変質を起こすことを言います。腐敗を防ぐためには、温度、pH、水分活性が原因となるため、これらを意識して保存することが大事。
脂質の変敗、酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価の覚え方
変敗は脂質の変質のことを言います。不飽和脂肪酸の酸化の流れを抑えることで酸価、ヨウ素価、過酸化物価、チオバルビツール酸試験値、カルボニル価がどのようになるのかを覚えることができます。
食品の変色と発がん性物質、メイラード反応などのまとめ
酵素的褐変現象はメラニンができます。非酵素的褐変現象はメラノイジンができ、メイラード反応が有名です。食品由来の発がん性物質にはヘテロサイクリックアミンやニトロソアミンがあります。
食品添加物、保存料、防かび剤、殺菌料、酸化防止剤、発色剤、色調調整剤、着色料、甘味料の覚え方
食品添加物は食品の製造の過程において又は食品の加工もしくは保存の目的で、食品に使用するものです。食品添加物には、保存料、防かび剤、殺菌料、酸化防止剤、発色剤、色調調整剤、着色料、甘味料などがあります。
特定保健用食品(トクホ)とは?特別用途食品と保健機能食品との位置づけ
食品は特別用途食品、保健機能食品、一般食品に大きく分けられます。特定保健用食品、いわゆるトクホとは、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」など表示が許可されている食品です。
食物アレルギー、特定原材料の表示義務について
食物アレルギーはアレルゲンとなる食品を取り込むことで起こる可能性があります。中でも症例数が多かったり、重篤なアレルギーを起こすものを特定原材料と呼びます。特定原材料の表示が食品衛生法で義務付けられています。
遺伝子組み換え食品の安全性と表示義務
遺伝子組み換え食品とは、ある生物の有用な遺伝子を植物に組み込んだ農作物や加工食品のこと。遺伝子組み換え食品を使っているかどうかわからないものは表示義務だが、免除されるケースもあるため要注意。
細菌性食中毒総論、種類と原因
細菌は、好気性菌や嫌気性菌などが存在し、細菌性食中毒の原因や種類には、内毒素、外毒素が関わります。グラム染色で、紫色に染まるのがグラム陽性菌、染まらないものをグラム陰性菌と言います。
細菌性食中毒各論、代表的な細菌の症状と予防法
食中毒を起こす細菌は加熱が有効なものも多いが、一部効かないものもあるため、正しい予防法を知っておくことで感染リスクを下げられます。細菌性食中毒の症状や予防法のまとめです。
動物性自然毒による食中毒、代表的な毒素と症状
動物性自然毒の原因となる毒素は食物連鎖により濃縮されたものが多いです。動物性自然毒による食中毒の代表例には、フグのテトロドトキシンなどがあります。
植物性自然毒による食中毒、代表的な毒と症状
植物性自然毒による食中毒の代表例には毒キノコなどがあります。植物性自然毒による食中毒の代表的な毒と症状をまとめました。
代表的なカビとマイコトキシンの症状
マイコトキシンとはカビが作る毒のことです。カビが食品につき増殖すると、マイコトキシンを誤って摂取してしまう可能性があり、様々な症状を起こします。
重金属と健康障害の事件や歴史
重金属が食品に混入してしまい、それをヒトが摂取することで健康障害が起きた事件がありました。重金属による健康障害の事件や歴史についてまとめました。
メチル水銀、カドミウム、ヒ素、クロム、スズ、鉛の毒性
重金属には様々な毒性を示すものがあります。中でも、メチル水銀、カドミウム、ヒ素、クロム、スズ、鉛の毒性や吸収代謝を抑えることが大事です。
メタロチオネインと金属、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼと活性酸素の関係
メタロチオネインはシステインを多く持ち、金属に結合して毒性を軽減するタンパク質です。スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼは活性酸素を減らして毒性を軽減する酵素です。
農薬の毒性、構造式もひもづけて覚えよう。
農薬には、有機塩素系農薬、有機リン系殺虫剤、カルバメート系殺虫剤、有機フッ素剤、ジピリジリウム系除草剤、含リンアミノ酸系除草剤などがあります。これらの毒性と構造式をひもづけて覚えることが大事です。
NOAEL、ADI、安全係数、VSDとは?毒性の評価の指標
NOAEL、ADI、安全係数、VSDとは毒性の評価の指標です。NOAELを安全係数で割ったものがADIで、食品添加物や農薬に設定されます。VSDは発がん性物質に設定されます。
ダイオキシン類、シアン、アスベストの毒性
日本ではダイオキシン類は魚介からの摂取が多いです。シアンの毒性はシトクロムcオキシダーゼを阻害することです。アスベストの毒性は肺がん、悪性中皮腫、石綿肺などの原因となります。
毒性試験、変異原性試験(遺伝毒性試験)の代表例にはAmes試験がある。
単回投与毒性試験(急性毒性試験)ではLD50などがわかり、反復投与毒性試験ではNOAELなどがわかります。変異原性試験(遺伝毒性試験)の代表例にはAmes試験があります。
人口静態統計、国勢調査とは?
人口生態統計として、国勢調査が行われます。国勢調査とは5年に1度行われ、外国人を含む普段日本にいる人が対象となります。日本はつぼ型に近い人口ピラミッドをとっています。
死亡率に関する指標の覚え方
年齢調整死亡率とは構成年齢による歪みを補正したものを言います。乳児死亡率、新生児死亡率、早期新生児死亡率、死産率、周産期死亡率などの覚え方のまとめです。
平均寿命、平均余命、合計特殊出生率、総再生産率、純再生産率の違い
平均余命とはある生存者が平均してあと何年生きられるかを示し、平均寿命は0歳平均余命とも言えます。合計特殊出生率、総再生産率、純再生産率の違いは、男児、女児、死亡率が関わります。
疫学総論、感染症成立の三要因
疫学の三要因(感染症成立の三要因)は、病因、宿主要因、環境要因があります。疫学は観察研究と介入研究にわけられます。さらに観察研究は記述疫学と分析疫学にわけられます。
記述疫学、分析疫学、介入研究の違い
分析疫学は記述疫学でたてられた仮説を検証して、要因と疾病の因果関係を推測する研究。介入研究は分析疫学によって推測された要因に対して人為的に介入して効果を調べる研究
コホート研究と症例対照研究、相対危険度、寄与危険度、オッズ比の計算
コホート研究は前向き研究です。コホート研究は相対危険度、寄与危険度が計算できます。症例対照研究は後ろ向き研究です。症例対照研究はオッズ比が計算できます。
疫学データの指標、誤差、精度、正確度
疫学データの観察値の真の値からのずれを誤差と呼び、偶然誤差と系統誤差があります。偶然誤差の大きさは精度と呼ばれ、系統誤差の大きさは正確度と呼ばれます。
予防接種、ワクチンの種類と予防接種健康被害救済制度
予防接種は一次予防です。ワクチンには、弱毒生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドなどの種類があります。予防接種には任意接種と定期接種があります。
新生児マススクリーニングの対象疾患は、酵素欠損により起こる。
新生児マススクリーニングとは、生まれつきの病気を調べるための検査です。新生児マススクリーニングの対象疾患は酵素が欠損することで起こり、治療はすべて公費で行われます。
日和見感染と院内感染、感染経路と対策
日和見感染は健常人に起こるため医療従事者の介入は難しいです。それに対して院内感染は医療施設内での感染が原因となるため、感染経路と対策を把握することが大事です。
一類感染症、二類感染症、三類感染症のゴロ
感染症の中には危険性が高いものが分類されていて、一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症などがあります。このうち、一類感染症、二類感染症、三類感染症のゴロを紹介します。
職業病の症状と原因
職業病が原因で多くの症状が現れることがあります。職業病には、熱中症、減圧症、騒音性難聴、振動障害、じん肺、アスベスト肺、頸肩腕症候群などがあります。
異物の代謝とCYP
代謝は異物の水溶性をあげて、排泄しやすくします。CYPは代謝のうち、主に酸化に関わります。CYP1A2はタバコにより誘導されます。CYP3A4はグレープフルーツジュースによって阻害されます。
P450の第T相反応、酸化と還元の代表例
P450の第T相反応には、酸化、還元、加水分解などがあります。酸化の代表例には、アルキル基の酸化、脱アルキル化、二重結合のエポキシ化、酸化的脱硫反応、窒素の酸化などがあります。
第U相反応、抱合反応の代表例
抱合反応は、異物と供与体により起こります。抱合反応の代表例には、グルクロン酸抱合、硫酸抱合、アセチル抱合、アミノ酸抱合、グルタチオン抱合などがあります。
二次発癌物質は活性本体と関連酵素と官能基のNの数が重要。
二次発癌物質は生体内で代謝を受けて生じる発がん性物質のことを言います。二次発癌物質をおさえる上で、活性本体と関連酵素と官能基のNの数が重要となります。
地球をとりまく自然環境、気圏、水圏、地圏
気圏の大気の組成で三番目にくるのはアルゴンです。水圏のほとんどを占めるのは海です。重量比の最も大きい元素は、地圏と水圏は酸素で、気圏は窒素となります。
生態系をうまく流すには硝化細菌と窒素の流れが重要
生態系は、生産者、消費者、分解者に分けることができます。硝化細菌は光合成をおこなわない独立栄養生物です。生態系をうまく流すには、窒素の流れが重要で、硝化細菌、脱窒菌、根粒菌などの微生物が関わります。
モントリオール議定書、京都議定書、ロンドン条約、バーゼル条約、ワシントン条約の覚え方
環境保全に関わる条約には、モントリオール議定書、京都議定書、ロンドン条約、バーゼル条約、ワシントン条約などがあります。これらと環境問題の覚え方をまとめています。
ハロンやフロンによるオゾン層破壊と紫外線
オゾン層は成層圏に存在し、紫外線のうち主にUVCの吸収に関わります。フロンは塩素ラジカルが、ハロンは臭素ラジカルがオゾン層の破壊に関わります。
酸性雨とヒートアイランド現象の原因
酸性雨とはpH5.6以下の雨のことであり、硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中の水分と反応することが原因です。ヒートアイランド現象とは都市部の気温がまわりに比べて高くなることであり、排熱が増え、植物が少ないことが主な原因です。
食物連鎖と生物濃縮。生物体量(バイオマス)、生産力とは?
食物連鎖のピラミッドでは上に行くにつれて、個体数、生物体量(バイオマス)、生産力は減るのが一般的です。生物濃縮が起こりやすい物質の性質には脂溶性があげられるます。
水道総論、地表水と地下水
私たちは当たり前のように水を使っていますが、それは水道が整備されているから使えます。原水は地表水と地下水にわけれらます。地表水と地下水を理解するには溶存酸素と微生物がポイントとなります。
浄水場の沈殿とろ過。緩速ろ過と急速ろ過。
浄水場は沈殿、ろ過、殺菌を行っています。緩速ろ過は時間をかけて行い好気性微生物による分解が行われます。急速ろ過は薬品沈殿を行いますが、生物ろ過膜はできません。
水の消毒。遊離残留塩素、結合残留塩素、塩素要求量、塩素消費量のグラフ
次亜塩素酸(HClO)と次亜塩素酸イオン(ClO-)のことを遊離残留塩素、クロラミンのことを結合残留塩素と言います。残留塩素のグラフを塩素要求量と塩素消費量に絡めて覚えることが大事です。
水に悪影響を与える物質と特殊処理
水に悪影響を及ぼす物質にはトリハロメタン、クロロフェノール、ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール、クリプトスポリジウムなどがあります。特殊処理には活性炭処理、オゾン処理などがあります。
下水道と浄化槽、活性汚泥法とは?
下水道では浮遊物質が取り除かれ、活性汚泥法、オキシデーションディッチ法、散水ろ床法、接触曝気法などにより有機物が取り除かれます。その後リンや窒素が取り除かれ塩素処理されます。
溶存酸素(DO)、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)とは?
溶存酸素(DO)の測定法はウィンクラー法といいます。生物化学的酸素要求量(BOD)は20℃5日間行います。化学的酸素要求量(COD)は酸化剤用いて測定します。
大気汚染物質と測定法のゴロ
大気汚染物質の代表例には、硫黄酸化物、窒素酸化物、一酸化炭素、浮遊粒子状物質(SPM)、微小粒子状物質(PM2.5)、光化学オキシダントなどがあります。これらの大気汚染物質と測定法のゴロをまとめました。

 
HOME プロフィール お問い合わせ