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前回の二項分布とは?では、二項分布についてみました。今回は二項分布の兄弟的なポジションであるポアソン分布についてみていきたいと思います。
前回の二項分布の対象となったコインの裏表であったり、サイコロの目のように、一回のある事象が起こる確率(p)は割と大きい確率(少なくとも小数点以下の%ではない確率)を取り扱いました。しかし、二項分布の式をみてわかるように、これが低確率のものを対象にして、さらにはそれを行う回数nが大きい時は、計算するのがとても面倒です。
このようにpがとても小さく、nがとても大きい時はポアソン分布を用いることで計算が楽になります。
n回のテストを行い、そのうちx回だけ事象が起こる確率をポアソン分布の式で表すと以下のようになります。
なおeは自然数でe=2.71・・・です。数Vなどに出てくるので、eをやっていない人は円周率のπみたいに思ってもらえればいいです。またμはのちほど出てくる平均であり、μ=npです。
ポアソン分布の平均、分散、標準偏差は以下のように求められます。
二項分布と違うのは、ポアソン分布では平均と分散が等しいということです。
今回も関数電卓必須ですが、早速例題を見てみましょう
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あるカプセルを作る際の、失敗確率は0.000001であるという。このカプセルを100000個作る時、以下の問いに答えよ。
p=0.000001、n=100000であるため、平均μ=np=100000×0.000001=0.1となります。
ついでに標準偏差を出すと、√0.1=0.316となります。
100000個(10万個)で0.1個不良品が出てくるということは、1000000個(100万個)作った時に、ようやく1個不良品出てくるとも言えます。
「1個も不良品を作らない」ということは、ある事象が起こる回数は0であるため、x=0です。そして先ほどの平均μ=0.1を求めているため、これらを先ほどのポアソン分布の式に代入すると0.9048となります。