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正規分布の式とグラフで見たような身長のグラフは横軸の単位であるcmはいくらでも細かくできるものでした。しかし、中にはサイコロの目であったり、コインの表裏だったり横軸の値が数で表せるものがあります。今回はそれに関連した二項分布についてみていきたいと思います。
冒頭のコインの表裏では、表が出る確率は1/2(0.5)とわかっています。このように一回のある事象が起こる確率(p)がわかっている時、それをn回行い、そのうちx回だけその事象が起こる確率は二項分布という分布をします。そして二項分布の確率密度関数は以下のように表されます。
よくわからないと思うので、例題を見てみましょう。
コインを3回投げた時の表が出る確率を、0回、1回、2回、3回のそれぞれの場合を求めよ。またそれに対してグラフを作成せよ
例題と言っても、先ほどの二項分布の式に代入するだけです。n=3、p=0.5、xにそれぞれ表の出る回数を入れます。
となります。特に組み合わせなどの計算が問題なければ問題なく計算できると思います。
そしてグラフもこれを表せばよいだけなので以下のようになります。
二項分布のグラフはグラフの棒はn+1本現れます(n=0があるため)
二項分布の計算に慣れるためにもう1つ例題を見てみましょう
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ある錠剤を作る際の、成功確率は0.9であるという。この錠剤を100個作る時、以下の問いに答えよ
n=100、p=0.9、x=10を代入して計算するだけです。今回の例題のようにn=100などの場合は関数電卓がないと心が折れてしまいます(笑)
6.04×10^-78
これが答えです。つまり成功率90%の中10個しか成功しないというのは極めてまれとなります。
先ほどと同様にn=100、p=0.9、x=50を代入して計算するだけです。
5.20×10^-24
これが答えです。先ほどと同様に50個でもかなり低確率と言えます。
n=100、p=0.9、x=98、99、100を代入してそれぞれ計算するして、足し合わせることで98個以上の確率を求められます。
0.00162+0.000295+0.000027=0.001942
つまり98個以上成功する確率は約0.2%と言えるわけです。
なお、薬学部の統計学ではそこまで求められないと思うので詳細は割愛しますが、二項分布の平均、分散、標準偏差は以下のように求められます。