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前回までの標準偏差、例題編で標準偏差までを極めました。今回は標準偏差を少し応用した偏差値についてみていきたいと思います。
皆さんがCBTや国家試験で模試を受けたときに嫌でも偏差値という項目に目が行くと思います。偏差値は高ければいいというのはわかっているとは思いますが、実際のところ偏差値とは何なのでしょう?今回はその下準備として点数の価値の例を見ていきます。
模試の結果を見比べたところあなたが化学で80点、友達は物理で80点でした。同じ80点なのに偏差値を見比べると、偏差値はあなたの化学のものより、友達の物理の方が高かった。
もうここまで当サイトで統計学をやっている皆さんであればお気づきかと思いますが、この答えは化学と物理では点数の価値が違うためです。
ではどういうことか、もう少し具体的に見てみましょう。5人模試を受けてその結果が次のようだったとします。
化学の平均点は75.2点、物理の平均点は65.4点となります。
偏差をとると、あなたの化学は80−75.2=4.8で、友達の物理は80−65.4=14.6といかに友達の物理が平均点から離れているかがわかるでしょう。つまり平均点が低い物理なのに、友達がとった80点がいかに価値があることがわかるかと思います。
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ではもう1つ例を見てみましょう。
あなたが衛生で63点、友達は薬剤で63点だった。平均点が衛生も薬剤も37.6だったのに偏差値が違っていた。
これももう少し具体的なデータを見てみましょう。
先ほどは平均点が違っていたので点数の価値は一目瞭然でした。今回は平均点も同じです。どのように比較すればよいでしょうか?そこで標準偏差を出してみましょう。
衛生の標準偏差は20.00。薬剤の標準偏差は17.75となるはずです。標準偏差が大きいほどデータが散らばっているといえますから、薬剤より衛生の方がデータが散らばっているといえるわけです。逆を言えば、薬剤の方がデータが散らばっていないため5人の点数がより似たものであるといえます。
つまり衛生より薬剤の方が5人の点数が接戦だったといえるわけで、1点の重みがあるといえます。
このようにして統計学を使うことで1点の重みも知ることができます。次回はもう少し深掘りしてみていきたいと思います。