MRIの原理と中止するべき薬

MRIの原理と中止するべき薬

MRIで一時中止すべき薬にはニコチネルTTS(ニコチン)、ニトロダームTTS(ニトログリセリン)、ノルスパンテープ(ブプレノルフィン)、ニュープロパッチ(ロチゴチン)などがあります。

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MRIの原理と中止するべき薬

前回のX線検査(レントゲン)とCT検査ではレントゲンなどを見ました。今回は、MRIについて見ていきたいと思います。

 

 

MRIとは

MRIはMagnetic Resonance Imagingの略で磁気共鳴画像診断法と訳されます。MRIの原理は、強力な磁場で特定の周波数のラジオ波を照射すると、人体中の水や脂肪などの水素原子核(プロトン)が共鳴現象を起こしてエネルギーを吸収します。

 

プロトンにエネルギーを吸収させた後にラジオ派の照射をやめると、プロトンは吸収していたエネルギーをラジオ派として放出しながら元の状態へと戻っていきます。これを緩和現象と言い、元の状態に戻るまでの時間を緩和時間と言います。この緩和現象の際にプロトンが放出するエネルギーを信号としてとらえてコンピュータ処理することで、断層像を得ます。

 

MRIは生体の形態的情報だけでなく生化学的な情報も反映するため、代謝物質の濃度分布や分子の運動状態などを反映した画像が得られます。そのため新陳代謝や血流が悪くなったのを画像としてとらえられ、脳の動脈瘤や脳梗塞などの確認に使われます。

 

MRIは、前回のレントゲンなどと比べてラジオ波を使うため放射線による被曝がなく安全性が高いです。ただ、X線CTと比べると検査時間が長いのが欠点です。この欠点を補うのがガドリニウム製剤の造影剤であり、プロトンの緩和時間を短縮することで検査時間を短くします。

 

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MRIの注意点

MRIの検査はCTと同様に横に寝て、MRI装置の筒の中に入って撮影を行います。撮影時に大きな音がなりますが、動いてしまうと画像がうまくとれなくなってしまうので注意が必要です。また強力な磁場を用いる関係上、金属類を身に着けることができません。

 

 

また薬剤師として知っておきたいのが、MRI検査時に禁忌の薬です。MRI検査時に中止するべき薬には、ニコチネルTTS(ニコチン)、ニトロダームTTS(ニトログリセリン)、ノルスパンテープ(ブプレノルフィン)、ニュープロパッチ(ロチゴチン)などがあります。これらの薬はテープの支持体にアルミニウムを含んでいるため、MRIをする時に貼りっぱなしにしてしまうと、局所高波加熱を起こし、火傷してしまう可能性があります。よって、MRIをやる前にこれらのテープをはがして検査の後に再度貼り直すのが一般的です。

 

まとめ

  • MRIで一時中止すべき薬にはニコチネルTTS(ニコチン)、ニトロダームTTS(ニトログリセリン)、ノルスパンテープ(ブプレノルフィン)、ニュープロパッチ(ロチゴチン)などがある。

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